草薙駅整備と文化会館について質問

125◯17番(内田隆典君) それでは、通告しております3点について質問させていただきます。

最初に、草薙駅整備についてであります。

草薙駅は、大正15年4月に開業以来、静岡市内10駅中、東は新蒲原駅から西は用宗駅の10区間の中で、利用者が1日平均静岡駅で11万6,230人、清水駅で2万2,098人に次ぐ1万7,170人と、3番目の利用者を誇っております。この間、昭和63年には静清土地区画整理事業で南口に駅前広場を整備、その後も地元連合自治会が当時の清水市長、運輸大臣に周辺整備の陳情を提出されております。あわせて、エレベーター設置を求める要望書、署名が前市長あてに市民団体から提出をされております。

こうした中、静岡市は平成20年度草薙駅周辺整備を本格化。自由通路、北口広場を整備する方針を固めたことが当時の新聞報道で示されておりました。当時、市長もその方向でという、このような発言もされておりました。その計画でいきますと、この23年度には草薙駅周辺の整備が完成しているわけでありますけども、しかし、現時点では計画どおり進んでいないというのが実態であります。当然、草薙駅周辺整備は地元の意見を聞きながら地権者やJR東海との調整等協議がある、そのことはわかっておりますけども、いずれにしても計画が少しおくれ過ぎていると感じているところであります。草薙駅周辺整備のこれまでの検討経過と、関係者との協議状況について、まず伺っておきたいと思います。

次に、文化会館についてであります。

新しい清水文化会館の工事も着々と進み、来年8月1日オープンということで進められております。大ホールが定員1,513席、小ホールが定員292席、予約も順調に進んでいるということを聞いております。しかし、順調に進んでいるかと思いますと、今議会には文化会館を利用する皆さんから陳情書が提出さているわけであります。当局の皆さんのお話を聞きますと、設計前から関係者の皆さんの意見を聞いて、この施設に反映してきたという、このような話をされておりますけども、一方、利用者の皆さんからは意見、要望が反映されていないと。今からでも間に合うようなことに対しても反映されていないということが言われております。

私は、せっかく新しい施設が建設されるわけでありますから、関係者の皆さんの意見が最大限反映され、使い勝手のいい施設として完成されることを望むわけであります。そこで、幾つか伺いたいことでありますけども、施設整備、施設の料金設定までに利用者の要望をどのように受けとめて反映してきたのか、その経過についてまず伺いたいと思います。

それから、供用開始が来年の8月ということで、予約も受け付けている状況でありますけども、当然、供用開始後も利用者の声を反映するような施策を考えていると思いますが、どのような対応を考えているのか伺いたいと思います。

次に、利用料金についてであります。

今回の施設については、一般の利用者と、それから営業を目的とする団体と区分し、一般利用者には一定の配慮がされているということであります。しかし、幾つかの問題も指摘をされております。それが料金の減免制度についてであります。これまでは、社会教育関係団体には一定の減免制度が認められておりました。使い勝手がいいようにということであります。しかし、今回の新しい施設になりますと、この減免制度が廃止ということが打ち出されております。改めてその理由について伺っておきたいと思います。

次に、生涯学習交流館の指定管理についてであります。

清水地域の生涯学習交流館を来年4月から指定管理者に移行しようということで、静岡市と、受け皿の予定であります自治会、運営協議会とでこの間何回となく打ち合わせがされているようであります。先日も自治会の皆さんが富士市に視察に出かけたと聞いております。富士市は、今日でも現在の公民館の職員を正規職員、そして、公民館を利用する人たちも大変ありがたいということを聞いております。公民館は、しっかりとした正規でということで、この間私ども指摘をしておりますけども、静岡市は来年4月に指定管理者に移行するということで、前回の6月議会で生涯学習交流館を指定管理者に移行するという条例を制定いたしました。しかし、私は、前回も、移行に当たっての防災の拠点としての役割、職員体制の充実を含め指摘をさせていただきました。

そこで伺いますけども、移行に向けてさまざまな問題を解決しなければならないということを私は考えておりますけども、来年4月の移行に向けた今後のスケジュールはどのようになっているのか、はっきり伺いたいと思います。

次に、自治会や利用者、地域住民の理解と説明、周知をどのように図っていくのかという問題であります。

自治会について見ますと、今日でもすべての自治会が運営協議会に参加するような状況になっていないと聞いております。こうした状況をどう解決していこうとしているのか。また、利用者や地域住民にとっては、指定管理者という制度がどういうものなのかよくわからない。また、利用がこれまでとどう変わっていくのかも知らされておりません。関係者への周知をどのように図っていこうとしているのか伺って、1回目の質問とします。

 

 

◯都市局長(杉浦 進君) 草薙駅整備について、これまでの検討の経緯と関係者との協議状況ということにお答えいたします。

JR草薙駅につきましては、交通結節点機能の向上、バリアフリー化を目指し、平成15年度より北側アクセス道路や南北自由通路、橋上駅舎などの施設計画の検討を行うとともに、関係者との協議を進めてまいりました。19年度に国が関係者との協議に係る自由通路の整備・管理に関する要綱の策定に着手し、この要綱に基づき協議を進める必要が生じました。このため、一たん協議を中断いたしましたが、21年度の要綱公表を受け、駅施設整備に関する協議を再開し、あわせて国や警察、地権者とも調整を始めたところでございます。

以上でございます。

 

 

◯生活文化局長(久朗津雅敬君) まず、清水文化会館の3点の質問にお答えをいたします。

設備利用料金設定の経緯でございますが、平成19年2月のパブリックコメントの実施、平成19年3月から平成22年1月にかけて清水文化センターの利用者団体を初めとした市民の方々を対象に6回の市民説明会を開催し、意見、要望を取り入れてまいりました。その内容といたしまして、設備につきましては防音機能を持つ大きなリハーサル室や練習室の整備、35ミリ映写機の設置、新たな出入り口の追加など多様なニーズにこたえ最新設備を導入いたしました。

また、利用料金の設定につきましても、近隣施設の状況を参考にするとともに、市民説明会における要望を受け、清水文化センターの使用料からかけ離れた料金とならないよう精査し設定をいたしました。

以上のように、市民の声を十分反映させ、理解をいただいた上で事業の推進を図ってきたところでございます。これらの協議を経て、利用料金につきましては、来年8月の供用開始を予定していることから、利用受付開始に合わせるべく平成23年2月議会に条例改正案を上程し、議決をいただいたところでございます。

次に、文化会館供用開始後の利用者対応でございますけれども、本事業はPFI事業として実施をしていることから、15年間にわたり継続的に市民サービスを提供することが可能でありまして、また、長期的な視点から地域文化の創造が可能となります。PFI事業者は、このようなメリットを有効に活用しつつ利用者のニーズの把握に努め事業を実施していくことになります。

本市としましても、当該事業契約にのっとりまして、事業者とともに、より利用しやすい施設となるよう努めてまいります。

次に、減免制度を廃止した理由でございます。

社会教育事業の場としても利用をされておりました清水文化センターでは、静清合併以前より社会教育関係団体として登録をされました一部の利用者等に限った特別な措置といたしまして、使用料の減免、免除を実施してきたところでございます。しかしながら、清水文化会館の利用料金の設定については、従前より高次高質な芸術文化の公演や市民発表の場となるよう最新設備を導入し機能充実を図りましたが、清水文化センターの使用料からかけ離れた料金とならないように配慮したこと、利用者間の平等性、公平性を考慮したこと、近隣施設における減額免除の実施状況を勘案したことなどから、一部の利用者に限った特別な措置を実施しないこととしたところでございます。

次に、清水区の生涯学習交流館の2点の質問にお答えをいたします。

最初に、指定管理者移行に向けた今後のスケジュールでございます。

今月中に特定団体に限定して募集する方法や審査基準などを定めまして、それに基づき10月に指定管理者を募集、応募者からの申請書を受けて11月に書類審査とプレゼンテーションにより指定管理者の候補団体の審査を行います。12月中に指定管理者選定委員会におきまして指定管理者の候補者を選定いたします。その後、2月議会におきまして指定管理者選定の議決をいただき、準備作業を進めた後、平成24年4月から指定管理者制度に移行してまいります。

次に、関係者への周知でございます。

平成23年6月議会に指定管理者制度の導入の条例改正を提案し、議決を得たところでございますが、周知につきましては、昨年8月から10月までの期間に清水区全地区で説明会を開催し、本年4月にも清水区自治会連合会の定例会におきまして説明を行いました。そのほか、個々の自治会や利用者団体への説明会を実施したところでございます。今後も要望に応じて説明会を開催いたしますとともに、各交流館で発行いたしております情報紙を利用して地域住民へのさらなる周知を図ってまいります。

以上でございます。

〔17番内田隆典君登壇〕

 

 

◯17番(内田隆典君) 最初に、草薙駅の整備についてでありますけども、経過は今述べられたとおりです。計画どおりいってないというのが現実的にあるわけですけども、この草薙駅の現状で認識していると思いますけども、高齢者の皆さんや障害者の皆さんには本当に利用勝手が悪いと。草薙駅は、そういう方々が利用できないもんですから、残念ながら清水駅や東静岡駅を利用せざるを得ないという状況であります。本当に一日も早くこういう状況を解決しなければいけないと。

また、2年ほど前でしたか、この草薙駅の階段を上っていて、転落して、残念ながら亡くなるという事故も起きていまして、近隣の皆さんは、このままの計画でいくと、もう7年、8年と、もっとかかるじゃないのかと。とても私たちは生きていけないと、こんな話もされておりまして、当面、新駅が完成するまでの間、エレベーターの設置ができないのかということを訴えております。当局の考え方について伺いたいと思います。

次に、本来の計画でありますと23年度の完成ということでありましたが、今の要綱の整備や国、地権者との話し合いといいますと、もっともっとこの計画が延びるというのも明らかでありまして、この事業計画がどれくらいになったら完成するのか、その見通しをはっきり今の時点で示していく必要があると思いますけども、その考え方について伺っておきたいと思います。

それから、文化会館についてであります。

6回説明をして、近隣の自治体との関係でも料金はいろいろ聞いたけども、余り問題がないような対応をしてきたということであります。減免制度においても、一部の社会教育団体には措置をしてきたけども、公益性の問題や近隣の自治体を考えると減免は廃止をせざるを得ないという、そういう話であります。

私は、こういう考え方っていうのは、いろいろ考え方はあろうかと思いますけども、現在ある制度、それは今の静岡地域の制度の中では、そういう減免制度はないと。しかし、清水地域の中であるわけですよ。一部の団体であっても、問題があるから、今回の議会に対しても陳情が幾つかの項目によって出されていると。そういう点では、私は、近隣の自治体等の配慮もありますけども、今ある制度、これは残して、社会教育関係団体が使い勝手がいいような、そういうことにすべきじゃないかと思っているんですよ。なぜ、わざわざ廃止をするのかと。再度考え方を伺いたいと思います。

それから、指定管理者制度に対する問題であります。

これは、生涯学習交流館の問題でありますけども、私は、6月議会でも、この問題は館長の防災上の責任の問題だとか幾つか制度に問題があると、体制に問題があるということを指摘させていただきました。そういう中で、現在は館長が館長業務という非常勤の嘱託になっておりまして、非常勤の嘱託員がやはり3人、4人という、交流館の規模によって違っておりますけども、大体そういう体制でやっております。

私は、生涯学習交流館というのは、一般的な貸館業務と違って、社会教育の観点からもいろんな利用者に援助をしていく必要があると。そういう点では、研修の時間を含めると、やっぱり余裕を持って職員が仕事に従事できるということを考える必要があると。そういう点からしますと、今、週4日体制なんですよね。静岡地域は週5日体制で嘱託員の皆さんが仕事に従事しております。そういう点では、清水地域も職員の体制の充実ということを考える必要があると思いますけども、この点についてどう考えるのか伺いたいと思います。

それから、協議会に対する指導や援助の問題でありますけども、当然自治会の皆さんが請け負うのは初めての事でありますから、事務所の位置の問題、それから事務局の体制の問題、館の運営の問題等々大変苦労をされるのじゃないかと思います。その上で、市のほうが相当の指導、援助をする必要があると思いますけども、その点どのような形を考えておられるのか伺って、2回目の質問とします。

 

 

◯都市局長(杉浦 進君) 草薙駅整備について、新駅舎完成までのエレベーターの設置は考えられないかということと、今後の事業の見通しということでございますが、南北自由通路、橋上駅舎についてはエレベーター、エスカレーター設置を初めとするバリアフリー化対応を計画しているところでございます。新駅舎完成までの暫定的なエレベーターの設置は困難と考えておりますが、工事期間中は高齢者等の利用にも配慮するよう関係者と協議してまいりたいと考えております。

それから、今後の事業の見通しでございます。

今後、早期の事業実施を目指しまして、関係者との協議や南北自由通路及び駅北側のアクセス道路等の平成24年度の都市計画決定に向けて取り組んでまいります。

以上でございます。

 

 

◯生活文化局長(久朗津雅敬君) 文化会館の減免制度の導入について、再度考え方をということですけれども、1回目に減免制度の廃止理由を述べさせていただきましたけれども、災害緊急時などの場合を除き、一部の利用者に限った特別な措置を実施することは今後も考えておりません。

次に、生涯学習交流館の2点の質問でございます。

まず、指定管理者制度導入後の職員の勤務体制でございますけれども、指定管理者に対しましては館長その他の職員を1名以上事務室内に常時配置することや、指定管理業務に従事するのに必要かつ最適な人員を配置することを求めてまいりますが、職員の勤務体制やその他の処遇につきましては指定管理者が対応することとなります。

次に、清水区生涯学習交流館運営協議会に対する指導と支援でございます。

この運営協議会が生涯学習交流館の指定管理者を目指していることは承知をしております。これまでも事業実績や職員の指導育成実績などの問い合わせに答えてきたところでございます。今後も生涯学習交流館の管理運営に必要な事項につきまして相談に応じてまいります。また、運営協議会が指定管理者に選定された場合には、指定管理者制度へ円滑に移行できるよう必要な支援をしてまいります。

以上でございます。

〔17番内田隆典君登壇〕

 

 

◯17番(内田隆典君) 最初に、草薙駅の整備についてでありますけども、これはもう早期に関係者と24年の都市計画決定に向けてやっていきたいということでありますけども、草薙地域のまちづくりの委員会の中でも3年も5年も待てないよという、本当にそういう意見が強くて、何とかしてもらいたいという意見が強いんです。そういう点では、24年の都市計画決定ということでありますけども、ぜひ早期の完成を目指して進めていただきたいなということを要望しておきたいと思います。

それから、文化会館の減免制度についてでありますけども、局長は、一部の人たちのことということでありますけども、私は、先ほども言いましたけども、今度の議会にも……

 

 

◯議長(石川久雄君) あと1分で終了してください。

 

 

◯17番(内田隆典君)(続) 関係者の中からそういう話が出されているわけですよ、何とかしていただきたいという。関係者の中からは、このままいくと利用料金は今までの2倍くらいになると、もう社会教育団体、文化を清水で進めるのは難しいじゃないかという声が出されているんですよ。

私ね、市長なぜこういう細かいことを言うのかと思っているかどうかわかりませんけども、合併の前提というのがあるわけですよ。すばらしい行政水準に合わせると、静岡がよかったら静岡、清水がよかったら清水に合わせろと。これは清水が、減免制度というのはそういう点でやっぱり頑張ってきたと。だから、市長は半年になったばかりだと言いますけど、そうですけども、行政っていうのは継続性があるじゃないですか、継続性が。やっぱりそういうことで継続性を持ってやるべきだということで私は一言言いたいと思っています。