◯鈴木明美
日本共産党静岡市議団の鈴木明美です。
会派を代表して、議案第168号令和7年度静岡市一般会計補正予算(第4号)と議案第170号静岡市保健福祉センター条例の全部改正について反対の討論を行います。
今回、令和7年度静岡市一般会計補正予算中、保健福祉サービス提供体制改善事業として、現在、9か所ある保健福祉センターのうち、6か所を廃止し、3区役所内に健康支援課を配置、9か所の健康相談窓口を設置するための予算が計上され、それと関連した健康福祉センター条例の全部改正が提案されました。
市内9か所にある保健福祉センターを各区1か所に減らし、3か所にする保健福祉センターの再編案に関しては、今年1月、保健福祉センターの再編及びこども家庭センターの機能強化(案)についてのパブリックコメントが募集されました。パブコメの意見には、母子保健と児童福祉の連携強化に賛同する意見以上に、これまで身近にあったものがなくなることへの不安の声、小さな子供を連れて健診へ出かける際の負担感など、距離が遠くなることへの意見が多く出されていました。こうした意見に対しては、御不便をおかけしますとコメントされ、説明が不十分であったとして、6月に保健福祉センターに来庁した方には説明し、約7割の方から賛成、理解を得たとのことでした。
今回の再編案の中で、子供を連れての健診が遠くなることでの大変さが問題の1つとして上げられていますが、子供を連れての健診には約9割の方が自家用車を利用します。駐車スペースはたくさんあるとしています。
しかし、1割の方は自家用車以外の手段で健診場所に行かなくてはなりません。公共交通機関を利用しての移動は片道1時間以上かかる地域もあり、バス代の値上げとともに交通費の負担も大幅に増えます。移動時間を含め、健診には長時間を要することになり、小さな子供を連れていくためにおむつやミルク、着替えなど荷物も多くなります。さらに、小さな子供を連れての移動は子供や周囲への気遣いでとても大きなストレスを感じます。生活弱者、交通弱者にとってさらなる負担が増す再編と言えます。
また、生活に困窮した若い妊婦に対して、母子保健手帳を受けながら、福祉との一体的な支援をワンストップで受けられることは評価できますが、庁舎まで行かなくてはならないことへの負担は経済的、心理的、身体的に負担が増すものです。福祉サービスの支援を受けるために長時間、庁舎で面談することは、さらに負担が増します。現在の名前のとおり、身近な保健福祉センターにおいてワンストップサービスが受けられることのほうがより安心感が得られるのではないでしょうか。生活弱者の方にとっても、身近な保健福祉センターにて相談、支援を受けられることのほうがよりサービス向上につながると考えます。
訪問の体制も、現状ではなかなか訪問に行けない場合があるとのことでしたが、庁舎に集められた場合、どのくらい訪問が充実するのでしょうか。保健師の移動はさらに時間を要することになります。現在は保健福祉センターから自転車や車を利用しての訪問かと思います。しかし、庁舎に集約されては、保健師の移動の足は車が中心になります。庁舎に十分な台数の車の確保は難しく、同じような方面に出向くところと一緒に乗せてもらうとのことでしたが、それでは移動にさらなる時間がかかり、1日に訪問できる件数が制限される、訪問時間も十分に取れなくなる可能性も考えられます。また、急な訪問が発生した際に、すぐに車両の確保が難しいなどの問題も生じるのではないでしょうか。
相談窓口は残し、そこには保健師か看護師を原則1名配置するとのことです。相談以外にも書類の受付業務もあります。相談や書類の提出に来られた方が重なった場合、特に相談中に来所者が来た場合など、相談を集中して伺うことができるのでしょうか。バックアップ体制を取るとのことですが、一時的に中断せざるを得ない場合もあるかと思います。1人では相談内容を伺う時間も限られ、簡単に解決できる問題でしたらよいですが、そうではないとき、改めて時間を設けて、庁舎の保健師が対応する。内容によっては、他の相談機関、支援機関に振ることになります。そのような窓口では、徐々に他の相談・支援機関に振り分けるためだけの窓口になりかねません。これでは相談者にとっては二度手間となります。
また、相談窓口はパーティションで仕切ったり、個室で対応するとのことですが、パーティションで区切っただけでは、周囲への音漏れを気にする相談者にとっては落ち着いて相談できる環境ではないと言えるのではないでしょうか。
以上、指摘したように、保健福祉センターの再編はあまりにも問題点が多く、小手先で解決できるようなものではないと考えます。温かい市政と言うなら、生活弱者、交通弱者に負担を強いるような保健福祉センターの再編ではなく、現在の保健福祉センターを存続させ、充実することこそが地域住民、生活弱者、交通弱者にとって安心と信頼につながるものと考えます。
以上の理由から、議案第168号令和7年度静岡市一般会計補正予算(第4号)、項目は保健福祉サービス提供体制改善事業と議案第170号静岡市保健福祉センター条例の全部改正について反対するものです。
私たち日本共産党静岡市議会議員団は、憲法を遵守し、地方自治法第1条の2に掲げる福祉の増進を図るため、全力を挙げることを表明いたしまして、反対討論を終わります。


