◯鈴木明美
おはようございます。
日本共産党の鈴木明美です。
通告に従い、質問します。
大項目、公共施設での生理用ナプキンの設置についてと、精神障害者の交通費の助成制度についての2点について質問します。
まず、公共施設での生理用ナプキンの設置についてです。
2020年に始まったコロナ禍において、生理の貧困化が顕在化しました。2024年10月に内閣府が発表した自治体での生理用品の無償配布の取組の調査結果では、生理用品を全小中学校のトイレに設置している市区町村は295、このうち15の県庁所在地が全小中学校に設置しています。全公立高校に設置しているのは15都県、庁舎トイレに生理用品を置いているのは、東京都や群馬県など121自治体に広がっています。
また、民間企業が開発した専用アプリで操作すると生理用ナプキンが取得できるディスペンサーを設置する自治体、大学、駅、商業施設なども増えており、市内での設置も進んでいます。
静岡市内の女性団体からも、公共施設の個室トイレへの生理用ナプキンの設置が要望として出されています。
議会では、これまで学校のトイレへの生理用ナプキンの設置に関する質問がされ、その回答は、教職員が児童生徒と顔を合わせ、直接手渡しすることにより、児童生徒の体や心の変化を捉え、個々の発達段階に応じた保健指導や、健康で衛生的な生活を送るための支援につなげていくことが大切であるとして、トイレへの設置はしていない状況です。
一方で、市内の中学校では、PTAによるトイレへの生理用ナプキンの設置が行われ、生徒たちからは、継続の要望が出ているとの話も聞きます。
そこで、質問です。
昨年度、静岡市立の各小中高等学校で生理用ナプキンを何個配布したか。また、その配布の際に、どのような教育的関わりがあったのでしょうか。
次に、精神障害者の交通費の助成制度についてお聞きします。
昨年度まで、市独自の事業として精神障がい者の交通費助成制度があり、精神障がい者1級から3級の方が支援を受けていました。
しかし、今年度から廃止され、精神障がい者1級の方のみ、重度心身障害者等タクシー利用料金助成制度の対象に追加されました。そのため、1級以外の精神障がい者の方たちから、どうして制度が廃止されたのか、助成がなくなったら困るなど、様々な御意見をいただきました。
精神障がい者の方々には、鬱状態、幻覚妄想、幻聴、不潔恐怖、対人恐怖など様々な症状があり、社会に参加することへの困難さを感じている方が多くいます。また、ストレス耐性の低さや精神状態のコントロールの難しさを感じている方、精神科薬の副作用による倦怠感や口渇など様々な体への影響を感じている方もおり、自家用車の運転は控えていただくこともお願いしている状況もあり、治療を継続しながら社会参加していくことは、様々なストレスを感じながらのものとなります。
また、障害年金の少なさから、生活の困難を抱えている方も少なくありません。就労したくても安定して就労することが困難な方も多くいます。そのときの精神、身体状態に応じて交通手段を選択し、利用してきた方々にとって、これまで市独自で行ってきた交通費の助成制度は大変ありがたく、市が精神障がい者の社会参加を応援してくれていると感じていたという方もおりました。
しかし、今回の助成制度の廃止は、経済的な負担が増えるとともに、それ以上に、精神障がい者は家にじっとしているようにと言われているようだと感じた方もおりました。
そこで、質問です。
精神障害者保健福祉手帳の所持者数はどのような状況でしょうか。
昨年度までの交通費助成制度の目的と、今年度から廃止した理由はどのようでしょうか。
以上、1回目の質問を終わります。
◯教育局長(増田浩一)
昨年度、静岡市立の各小中高等学校で生理用ナプキンを何個配布したか、また、配布の際にどのような教育的関わりがあったかについてですが、初めに、静岡市立の各小中高等学校で生理用ナプキンを配布した個数ですが、令和6年度は、小学校1,032個、中学校2,638個、高等学校36個の合計3,706個です。
続いて、配布の際にどのような教育的関わりがあったかについてですが、生理用ナプキンを保健室に受け取りにきた児童生徒に対して、養護教諭は、生理に関する質問や悩み事の相談に乗ったり、生理中の体調や生活状況を聞き取ったりすることで、健康相談や保健指導を実施しています。
◯保健衛生医療統括監(千須和健一)
精神障がい者の交通費助成に関する2点の御質問にお答えいたします。
まず、精神障害者保健福祉手帳の所持者数ですが、令和6年度末時点で総数は7,485人です。障害等級別の内訳は、他者の援助がなければ日常生活が困難な状態であり、障がいの程度が最も重い1級が358人、日常生活に著しい制限を受ける状態であり、障がいの程度が1級の次に重い2級が3,025人、日常生活または社会生活に制限を受ける状態であり、障がいの程度が1級、2級と比べ軽度な3級が4,102人です。
次に、交通費助成制度の目的と廃止した理由についてですが、まず、制度の目的ですが、本制度を導入した1999年当時は、静鉄電車やバスの運賃割引が身体・知的・精神の3種類の障がいに適用されていた一方で、身体障がい者や知的障がい者には認められていたJRや航空運賃の割引やタクシー利用料金の助成制度が精神障がい者には適用されていませんでした。
このような状況を背景に、精神障がい者の生活圏を広げ、社会参加を促進することを目的として、静岡市が独自に当該制度を開始し、年間6,000円を上限にJRを含む電車やバスの利用料金を助成してきました。
次に、廃止した理由ですが、2018年に航空運賃の割引が、また、本年4月からJRの運賃割引が精神障がい者にも適用されるようになりました。さらに、静岡市において、重度の身体障がい者や知的障がい者のみが対象であったタクシー利用料金助成に、本年4月から重度の精神障がい者を対象に加えました。
これらにより、精神障がい者の社会参加の促進等のための公共交通機関の料金に係る取扱いが身体障がい者や知的障がい者と同様になったことから、精神障害者交通費助成制度は役割を終えたと判断し、2024年度末をもって廃止しました。
◯鈴木明美
学校における生理用ナプキンの配布についてですが、一番配布数の多い中学校においても、1か月の配布数は静岡市全体で220個であり、1クラスに換算すると1学級当たり約0.4個となります。
一方で、子供の貧困は、7人に1人の子供が相対的貧困下に置かれているといいます。貧困家庭への支援という意味でも、あまりにも少ない数ではないでしょうか。
また、子供への教育の機会という意味においても、その機会を得ている子供は少ないのではと考えます。
文科省が2021年4月14日付で出した「内閣府が実施する女性の相談支援及び子供の居場所づくり等に係る交付金(地域女性活躍推進交付金及び地域子供の未来応援交付金)の活用促進について」という文書においても、「生理用品を必要としていることを言い出しにくい児童生徒にも配慮し、事前に当該事業の趣旨や提供場所等を児童生徒へ周知するとともに、保健室等の手に取りやすい場所に設置したり、提供場所を保健室のほかに設けたりするなど、必要とする児童生徒が安心して入手出来るよう、提供方法や配置場所等の工夫などをご検討いただきたいこと。」とされています。その事務連絡は、今年4月15日の文科委員会においても、共産党国会議員の質問にて、今も生きていることを確認しています。
養護教諭を介しての生理用ナプキンの手渡しによって、教育的支援を受けられる児童生徒は少なく、その他多くの児童生徒にとって支援の機会を逃していると言わざるを得ないのではないでしょうか。
他の政令市、新潟市では教育活動と絡めて児童生徒にアンケートを取りながら、取組内容や目的の周知、困り事を把握しています。その結果、生理のことについて気軽に話題にしやすくなったなど、幅広い児童生徒への教育的効果も出されています。
岡山市では、アンケート調査を行い、生理用品の提供方法で一番よいと思う方法はとの質問に、約40%の生徒がトイレに置いてあると回答、保健室でもらうが約16%の結果が出ています。実際の使用量も、中学校では1日1個程度とのことです。
熊本市では、令和4年度から市立の小学校高学年、中学校、高校、特別支援学校及び専門学校の女子トイレの個室や手洗い場などに設置しています。さらに、公共施設のトイレにも設置しています。
初潮を迎えるのは平均で12歳と言われているため、小学校では、突然の生理の訪れに困った児童に対して、養護教諭との関わりは大切かと考えます。しかし、ある程度、生理への対応に慣れてきた中学生以上にとって、突然生理が訪れた際など、トイレに生理用ナプキンが設置してあることのほうが安心して学校生活を送れるのではないでしょうか。
そこで、質問です。
中学校以上の市立学校において、個室トイレ内への生理用ナプキンの設置について、生徒の意見を聞きながら試行することを提案しますが、どのように考えますか。
世界では、生理用品の無償提供が進んでおり、スコットランドでは、生理の貧困の解消と、生理をタブー視する考え方の打破を目的として法制化され、生理用品を無料で入手できる権利が保障されています。その他、ニュージーランドやカナダ、イングランドなどでは、学校での無料提供がされています。
生理の貧困によって、適切に生理用品を手にできない状況や、突然訪れる生理への対応等によるストレスは、ジェンダー平等社会を進める上でも看過できないものです。排尿・排便と同じように、生理も人間に生じる生理現象であり、健康管理上、適切な対応をすべきものです。そのため、トイレットペーパーと同じように、誰もが安心して使用できる環境づくりは、ジェンダー平等社会をつくる上でも環境整備すべき点であると考えます。
そこで、質問です。
学校以外の公共施設のトイレに生理用ナプキンを設置する考えはあるのでしょうか。
次に、精神障害者の交通費助成制度についてです。
今回、タクシー料金の助成制度の対象となった1級の方は358人であり、精神障がい者1級から3級の方たちの僅か4.8%しか対象とならない。残る95.2%の方たちは、その対象から外れてしまい、助成が受けられなくなってしまったということです。これでは、障がい者の社会参加を促すどころか、社会参加を狭めてしまうと言わざるを得ないと考えます。
今回、新しくタクシー利用料金助成の対象に1級の方のみ加わりましたが、一方で、民間タクシーにおいては、財政的に苦しいため、精神障がい者の割引を導入することが困難であると聞き及んでいます。これでは、まだまだ精神障がい者の方たちは、他の障がい者の方たちと比べて不公平な環境にあると言わざるを得ません。
そこで、精神障害者交通費助成制度の対象範囲について質問します。
精神障害者保健福祉手帳2級、3級所持者がタクシー利用料金助成の対象外であることの理由は何でしょうか。そして、精神障害者保健福祉手帳2級、3級所持者について、交通費助成制度を再開する考えはないのでしょうか。
以上、2回目の質問を終わります。
◯教育局長(増田浩一)
中学校以上の市立学校において、個室トイレ内への生理用ナプキンの設置について、生徒の意見を聞きながら試行することを提案するが、どのように考えるかについてですが、学校では、児童生徒が主体的に健康づくりに取り組むことができる力を養うために、児童生徒に対して、保健指導や保健学習などの健康教育を行っています。
先ほど答弁した、保健室で児童生徒に対して直接、生理用ナプキンを手渡していることも、その健康教育の一環として実施しています。
個室トイレ内への設置の試行については、新たに設置した場合の利便性の向上と、現状行っている保健室での手渡しによる教育的関わりなど、児童生徒にとってのメリット、デメリットなどを総合的に比較するとともに、他の政令指定都市等の状況等を踏まえ、研究・検討を進めていきたいと考えています。
◯市民局長(高田和昌)
公共施設のトイレへの生理用ナプキン設置についてですが、生理は女性特有の身体現象であるために、これまでは個人で解決すべき問題として扱われる傾向にありました。
しかし、女性の社会進出が進んでいる現在、ジェンダー平等の観点から、生理に伴う女性の困難さを社会的な課題として捉え直し、解決に向け取り組む必要があります。
外出先で予期せず生理が始まってしまい困るといった状況は、実際に多くの女性が経験しています。
現在、駅、ショッピングセンターなどの民間施設において、トイレ内にナプキンを設置する取組が進んでいます。設置の方法は様々で、利用者が広告動画を見ることでナプキンを受け取ることができるディスペンサーを個室内に設置したり、ナプキンを入れた箱を洗面台のスペースに置いたりする方法などがあります。
また、政令市のうち、10都市が公共施設のトイレにナプキンを設置する取組を実施しており、民間企業と連携し、ナプキンの広告つきディスペンサーを設置している事例や、入替えとなった防災備蓄品のナプキンを活用している事例があります。
静岡市においても、他都市の事例を参考に、試行的に幾つかの施設にナプキンを設置し、利用者のニーズや設置方法などの検証を行っていく予定です。この検証結果を踏まえつつ、実施の可否を含め、具体的な方策を研究していきます。
◯保健衛生医療統括監(千須和健一)
精神障がい者の交通費助成に関する2点の御質問にお答えします。
まず、精神障害者保健福祉手帳2級、3級所持者がタクシー利用料金助成の対象外である理由についてですが、タクシー利用料金助成は、これまで身体、知的障がい者のうち、単独での移動が困難な重度の障がい者を対象としており、精神障がい者の場合、精神保健福祉手帳1級所持者がこれに該当し、2級、3級所持者は該当しませんので対象外となります。
次に、精神障害者交通費助成制度の再開についてですが、さきに答弁しましたとおり、本年4月から社会参加の促進等のための公共交通機関の料金に係る扱いが、身体・知的・精神の3種類の障がいで同様となったことで、精神障害者交通費助成制度は役割を終えたと判断しており、制度を再開する予定はありません。
なお、精神障がい者の生活圏を広げ、社会参加を促すことについては、外出を促すための活動場所の提供などの地域活動支援、相談体制の整備、就労支援などの様々な施策を講じることにより、着実に進めます。
◯鈴木明美
3回目は、意見・要望です。
生理に関連するストレスは、原因、要因も様々です。ストレスの大きさも様々です。利便性の観点だけでなく、少しでも生理に関連するストレスを軽減し、学習や仕事に積極的に向き合える環境づくりの観点で進めていただきたいと思います。
生徒や女性に寄り添い、その意見を聞くことは、生徒にとっては、先生への相談のしやすさとしてハードルを下げるものとなるでしょうし、女性にとっても、より根拠と共感に基づく温かいまちづくりにつながると考えます。積極的に生徒、市民の意見を伺いながら、よりよい環境をつくってほしいと希望します。
精神障がい者のタクシー利用料金助成については、他の政令市では、2級までを助成制度の対象としている政令市が5市あります。静岡市において、95.2%の精神障がい者の方々がタクシーの割引が適用されない状況は、不公平な状況と言わざるを得ません。市の役割は終えていないと考えます。
活動の場所を拡大するだけでなく、精神障がい者の方が自ら参加したいと望む場所へ通う足を支援することもより社会参加を進めていくのではないかと考えます。そのためにも、交通費助成制度の復活を求め、私からの質問を終わります。ありがとうございました。


