1.アリーナ本格始動へ 市民の負担増を質す、2.学校給食無償化について

◯寺尾 昭 
 日本共産党市議団を代表いたしまして、2つのテーマについて今日は質問いたします。
 まず最初に、アリーナ整備事業と東静岡地区のまちづくりということで伺います。
 市は、今年1月、静岡市が目指すアリーナとはどのような施設なのか、どのように事業を進めるか、そのまとめとしてアリーナ基本計画を公表いたしました。
 また、8月には、アリーナ整備・運営事業実施方針を、併せて本事業への入札参加希望者を対象にする入札説明書を要求水準書とともに公表しております。
 また、市長がかねてから標榜しておりますアリーナ整備とまちづくりは一体のものとして考えるといたしました東静岡地区まちづくり基本構想を公表しております。アリーナ整備に向けての一連の事前準備というようなことが整ったというふうに言えるかと思います。
 さて、実施方針によりますと、事業者の選定の手順及びスケジュールが具体的に示されております。年内には入札希望者に対する説明等が終わり、2026年1月には事業提案書の提出締切り、3月には落札者の決定と公表が行われます。年度内には事業者が決定という運びになっているわけであります。これから向こう半年間に重要な決定がされるということになるわけであります。
 そこで、アリーナ整備に係る課題について伺いたいと思います。
 PFI、BT+コンセッションということで事業者の提案で整備事業の内容が全て決まるということになるわけであります。市長はこれまで市の負担額の上限を300億円というふうに言ってまいりました。実施方針によれば、市の負担額についても予定価格を設定するということになっております。これだけではアリーナ整備に係る事業費はどの程度なのか、市の負担額は幾らになるのかなかなか分かりません。
 そこで、質問でありますけれども、事業費及び市の負担額の考え方はどのようになっているのか、お伺いいたします。
 既に入札参加希望者に対する説明書に関する説明会や現地見学会が開催されております。アリーナ整備事業の性格からSPCによる入札参加ということになれば、海洋ミュージアムの入札の際にも見られたように、入札参加の数は限られてくるということも考えられるわけであります。これまでの説明会等にどの程度の希望者があったのか、競争性が確保されるのか、その見込みはあるかどうか、ここの点も明らかにしてほしいと思います。
 質問でありますが、競争性を確保して公正に事業者を選定するための取組はどのようになっているのか、お伺いいたします。
 全国でアリーナ建設ラッシュという状況が続いております。今日も午前中の質問にありました。スポーツ庁の資料によりますと、今年1月現在、アリーナ45件の計画が進行中とされております。報道によりますと、中部9県のうち7県でも本市の計画を含めまして12のアリーナ建設計画が進んでおります。豊橋市では、報道でも御承知かと思いますが、市長選で公約にいたしました現市長の建設中止が住民投票で覆ったと、建設再開というようなことになったと報道されております。
 プロバスケットボール、いわゆるBリーグの本拠地とすることや音楽ライブコンサートで首都圏のアリーナは盛況を博していると言われております。バスに乗り遅れるなと、こういう感じの駆け込みラッシュということも言えるかと思います。
 5年後に本市の場合はオープンするということになるわけですが、アリーナが他県や他都市との競合に打ち勝てるのか、実際そういう疑問の声も少なくありません。アリーナの周辺に多機能施設として宿泊、飲食、物販、教育等の施設を併設し、にぎわい創出と経済効果を上げていくという考え方も示されております。
 どの場所にどのような施設を設置するのか、実際に用地があるのかどうなのか。アリーナでのイベント開催日以外の日は一体どうなるのか。中心市街地との関わりということになると、これまたいろいろ心配がされるわけであります。多くの疑問と危惧がよぎるわけであります。いま一度多機能施設の在り方を確認したいと思います。
 質問でありますが、アリーナの事業性と多機能施設の在り方についてどのように考えるのか、お伺いいたします。
 人口減少が著しい本市であります。若者が夢や希望を持てる静岡市にする、そのためにもアリーナが必要という触れ込みになっております。それが減少対策にもつながるということは、やや短絡的だということも考えられます。
 質問でありますが、人口減少対策としてこのアリーナというのがどのような効果があるのか、改めてお伺いいたします。
 根拠と共感が市政を進めるに当たって難波市長の基本であるということはこれまで市長自らもおっしゃってきたわけであります。市政運営に当たってその努力をされているということは評価をしたいと思いますが、残念ながらアリーナ整備にあたってはこのことが極めて不十分と思いますがいかがでしょうか。これは率直に申し上げなければなりません。
 これまでも我が党は議会の場でこの趣旨の質問を何回かやってまいりましたけれども、経済効果や雇用効果を含め説得力のある説明はされておりません。地元だけでなく全市民に理解を求めるための努力を具体的にしてきたのか。いよいよ今後半年間というふうに先ほど言いましたけれども、事業者も決まり本格始動となる段階にある今日、改めてお伺いいたしますが、この間、市民の理解と共感は進んできているのかどうなのか、お伺いしたいと思います。
 東静岡地区まちづくりの基本構想ということでお伺いします。
 アリーナ整備とまちづくりが一体と、これはもうかねがね市長もおっしゃってきたわけですが、これが具体化をされることと併せて東静岡地区まちづくり基本構想が策定されたと、これは私もそう受け止めておるわけであります。
 基本構想がどのような狙いを持ったものか、期待される効果はどのようなものか、その内容について改めてお聞きしたいと思います。東静岡地区まちづくりの基本構想の内容を含めましてお聞きしたいと思います。
 次に、学校給食についてお伺いいたします。
 学校給食の無償化は、私たちの調査では全国の約3分の1、547の市町村で既に実施されております。東京23区でも全て今年度から実施されたということでありますが、都道府県の補助を受けている自治体もあります。ありますけれども、自治体独自で財源を確保して実施している、こういうところも少なくないわけであります。
 本市においては、市民、保護者の強い要望が寄せられていますが、国への要望はされているというふうにこれまでも何回か答弁があったわけでありますけれども、本市が独自に実施するということについては、財源の問題でなかなか実施できないと、こういう回答に今までなっているわけであります。
 御承知だと思いますが、石破首相は今もう既に退任を表明されているわけですが、今年2月の通常国会において、学校給食の無償化について小学校の給食無償化を念頭に令和8年度以降できる限り早く制度化を目指したい、また、中学校に対しても論点を十分踏まえ検討し、可能な限り速やかに実現したい、このように国会で答弁しているわけであります。答弁は国会での答弁ということですから、これは非常に重いものだと思います。こういう積極的な姿勢は評価をするものでありますが、改めて、今、質問したいと思います。
 この本年2月の通常国会における石破首相の学校給食無償化についての答弁を受けまして、静岡市は今どのように受け止め考えているのか、お伺いいたしまして、1回目といたします。

◯総合政策局長(岡山卓史)
 アリーナ整備に関する5つの質問に一括してお答えします。
 まず、事業費及び市の負担額の考え方についてですが、事業費については、先行事例や事業者ヒアリング等を基に、令和5年度に整備費を約266億円と見込み、令和7年2月に策定した静岡市アリーナ基本計画では、物価高騰や施設規模の見直しを踏まえ、整備費を約300億円と示しました。その後の物価高騰の影響や事業者が運用面から機能向上を図るため整備費は300億円を超えることも考えられますが、事業手法にBT+コンセッション方式を採用することにより、事業者が30年間の施設運営費で見込まれる収益を基に算定した運営権対価を整備費に充てる可能性があるため、令和7年8月の入札公告においては、市負担額の上限を300億円に設定しました。
 また、市の負担額は国の交付金や寄附金、交付税措置のある有利な地方債などを最大限に活用することで、市の実質的な財政負担をできる限り軽減します。
 次に、競争性を確保し公正に事業者を選定するための取組についてですが、まず、アリーナ事業者の公募条件や参加資格は、競争原理が働くよう事業者ヒアリングの意見等を踏まえて広く事業者が参加できるよう設定しました。
 具体的には、参加資格のうち設計建設に関する実績要件は、静岡市が想定する延べ床面積2万5,000平方メートル程度のアリーナ施設の実績ではなく、延べ床面積5,000平方メートル以上のスポーツ施設の実績とし、運営に関しては実績要件を設けないなど、多くの事業者が応募しやすい条件を設定し、競争性が確保されるよう配慮しました。
 その結果、入札公告後に開催した入札説明会では、複数の企業の参加があり、アリーナ事業に対し多くの事業者が関心を持ち、事業への参画を検討していると考えています。
 次に、事業者を公正に選定するため、市の附属機関である静岡市アリーナ整備・運営事業事業者選定審査会を設置しました。この審査会は、アリーナに関係する各専門分野の有識者から静岡市の施策やまちづくりに見識の深い方として選任した4名の外部委員と静岡市の職員1名により構成され、多角的な視点から応募者の事業提案を審査、評価し、アリーナ事業者となる最優秀提案者を決定します。事業者の選定は令和8年3月を予定しており、公平かつ公正な審議により、事業者が適正に選定されるものと考えています。
 次に、アリーナの事業性と多機能施設の在り方についてどのように考えるかについてですが、アリーナは音楽興行やプロスポーツでの利用が収益の柱となります。事業性においては、まず、収益性の高い音楽興行の観点から施設の集客力と施設規模、使いやすさが重要です。
 静岡市アリーナは、新幹線駅からのアクセス性に優れ、大都市圏からの集客力という面で全国的にも優れた立地環境にあり、8,000席以上、最大収容人数1万人程度という施設規模から、選ばれるアリーナとして著名なアーティストの全国ツアーのような大規模コンサートにも対応可能となっています。
 さらに、興行設営の際に大型車両が直接屋内に乗り入れできることや、来場者の十分な滞留スペースを確保することなど、興行における使いやすさを特に重視したアリーナとし、多様な需要を取り込みます。
 加えて、プロスポーツの観点から、各種スポーツ興行のライセンス基準を満たし、VIPルームの設置や質の高い飲食の提供など、スポーツの観戦だけでなく付加価値の高い体験を提供できる施設とし、利用日数が多く見込まれるプロスポーツの需要を取り込みます。
 2030年開業だからこそ、既に開業しているアリーナを徹底的に研究し、集客力があり使い勝手のよい選ばれるアリーナとします。
 次に、静岡市アリーナ基本計画で示した多機能施設ですが、北海道北広島市のエスコンフィールドのように、まちと施設を一体化し、アリーナと相乗効果を発揮する宿泊や飲食、物販などの多機能施設を事業者が任意事業として設置、運営し、アリーナ事業の収益性をさらに高めることを可能としました。この任意事業は、事業者の選定において評価・加点の対象とし、応募者から優れた提案を求め、アリーナの価値を高めるとともに、まちの魅力向上につなげます。
 次に、人口減少対策としてどのような効果があるのかについてですが、人口減少、少子高齢化が深刻な状況にある静岡市にとって、アリーナによってもたらされる雇用の創出、まちの魅力向上といった効果は、定住人口の増加につながるものであり、加えて、アリーナはまち全体を変える1つのきっかけになるものと考えています。
 アリーナが実現した場合、施設の運営や来場者の消費などが、飲食や宿泊などの関連産業の収益や雇用者の所得増加につながり、さらに、消費支出が生まれ、産業全体の収益が向上します。このような経済波及効果を基に、新たな雇用者数を試算すると、年間約1,500人の雇用の創出が見込まれます。
 また、未来に向けた東静岡のまちづくりを一体となって進めることにより、市民の皆さん、特に将来を担う若い世代の方がずっと住み続けたいと思うまちになります。
 さらには、既に静岡市への投資意欲が高まっている好機を生かし、観光、とりわけインバウンドにおいて高い消費額の層を呼び込むことで、市外や県外の方が訪れてみたい、住んでみたいと思うまちに変えていくことにより、定住人口の増加につなげていきます。
 最後に、市民の理解と共感は進んだのかについてですが、市民の共感を得るためには、アリーナの目的や必要性のほか、高い経済効果や社会効果について根拠を持ってできるだけ丁寧に説明していくことが重要です。
 そのため、アリーナ事業はこれまで市長と地元住民との意見交換会、静岡市アリーナ基本計画案の市民説明会やパブリックコメントなど、様々な場面において丁寧に説明し、市民の皆さんと意見交換を行いながら検討を進めてきました。
 その上で、市民の代表であり、市民の声を身近で聞いている議員の皆さんからの意見も伺い、議会の議論を経て、令和7年2月定例会で事業化の予算が成立いたしました。
 さらに、現在も東静岡のまちづくりとアリーナにより、日常生活に影響を受ける地元の皆さんに対しては、まちづくりやアリーナの検討状況を報告するなど、毎月、職員が自治会役員と意見交換を重ねています。
 2030年春の開業を目指し事業者を公募していますが、今後も市ホームページ等により、アリーナ事業とともに東静岡地区のまちづくりについても積極的に周知することにより、引き続き、市民の皆さんの理解、共感を得るよう努めてまいります。

◯都市局長(杉山弘人)
 東静岡地区まちづくり基本構想の内容についてですが、東静岡地区のまちづくりでは、市民や民間事業者、行政が共に将来像を描き、これを共有し、共創のまちづくりにつなげていくことを目的に、本年8月に東静岡地区まちづくり基本構想を策定、公表しました。
 この基本構想では、文化・スポーツの拠点としてのまちの新たな価値づくり、誰もが移動しやすく住みやすいまちづくりなど、まちづくりの5つの方針を示しています。
 また、主要プロジェクトとして、静岡市アリーナ、ペデストリアンデッキ、新たな交通システムの導入など7つの取組を位置づけ、まちの魅力向上や地域経済の活性化を実現していきます。

◯教育局長(増田浩一)
 令和7年2月の通常国会における石破首相の学校給食費無償化についての答弁を受けて静岡市はどのように考えるのかについてですが、静岡市は、学校給食費無償化は自治体間の競争によるのではなく全国一律の取組とすべきと考えており、令和5年11月から継続して国への財政支援を要望しています。
 学校給食費無償化については、石破首相の答弁後、国政の場においては、令和7年2月に自由民主党、公明党、日本維新の会の3党により、まずは小学校を念頭に、地方の実情等を踏まえ令和8年度に実現する、その上で中学校への拡大についてもできる限り速やかに実現するという合意がなされました。また、令和7年6月には、経済財政運営と改革の基本方針2025、いわゆる骨太の方針において、「令和8年度予算の編成過程において成案を得て、実現する。」と明記されました。
 静岡市としては、学校給食費無償化に係る国の方針は、静岡市の要望を受け止めていただいたと捉えていますが、具体的な制度設計がどのようになるのか注視する必要があると考えています。
 また、中学校の給食費についても無償化するよう、引き続き、国へ要望していきます。
  

◯寺尾 昭
 ありがとうございました。
 2回目でございます。
 まず、先ほど答弁もありましたけれども、この基本構想には、様々なプロジェクト、主要プロジェクトが掲げられております。このうち、この東静岡地区の中で誰もが移動しやすいまちづくりとして、新たな交通システムの導入を図るという考え方が示されておりますけれども、この考え方についてお伺いしたいと思います。
 基本構想に示す新たな交通システム導入の考え方とはどのようなものなのか、具体的にお示しいただけるとありがたいと思います。
 次に、学校給食に関する課題について伺います。
 御承知のとおり諸物価の高騰は市民の生活に多大な影響を与えております。学校給食の食材費への影響、これは本当に大きなものであると思います。市としてもこれまで学校給食費への補助という形でこの値上がり分の対応をしてきております。
 とりわけ、今、米の問題があります。今、新米が出てきている時期でありますけれども、品不足の状態がずっと続いてきた。新米が出始めた最近においても、これが値が下がるという状態ではなくて、いわゆる高止まりというような状況になっております。給食用の食材が安定的に供給されるということが非常に懸念されるわけです。
 そこで、質問でありますが、食材費の価格高騰による学校給食の予算、ここへの影響と米の価格はどのような状況か、入手の状況なども含めてお伺いしたいと思います。
 子供たちの健康を守り安心・安全な給食を提供すること、そのために食材の安全性を確保することが極めて重要だと思います。
 昨今、有機農産物が注目されております。市として有機農産物生産者への助成も行ってきているわけでありますけれども、今後、学校給食用の食材として導入拡大を進めていくということを大いに期待したいと思うんです。
 そこで、質問ですけれども、学校給食における有機農産物の活用状況、そして今後、導入していく上での課題はどのように捉えておられるのか、お聞きします。
 今年度から学校給食が公会計化ということになりました。教員の負担軽減が導入目的の1つとなっているわけであります。学校の負担はそうはいっても全くなくなったということではないと思います。結構残っている、そんな声も聞こえてきます。
 公会計導入後約半年の時点の現状をお伺いしておきたいと思います。
 学校給食公会計化の効果、そして、導入後の課題についてお伺いいたします。
 難波市長は、清水区の小学校給食の自校方式──単独調理方式とも言うわけですが、当分継続すると、併せて新しい給食センターの整備についても見直すことを表明されております。市民の要望に沿った自校式のメリットも評価していただいたということで歓迎したいと思います。
 改めて、市長にお伺いいたしますが、清水区の単独調理場を当分継続するとした理由はどんなところにあったのか、お聞きして、2回目といたします。

◯市長(難波喬司)
 私からは、清水区の単独調理場を当分継続するとした理由はどのようかについてお答えします。
 市長就任後の当初に、清水区に1万食規模の学校給食センターを整備する方針の説明を受けました。しかし、今後、児童生徒数の減少が見込まれることから、将来の児童生徒数の推計を基に、葵区、駿河区を含めた市全体の学校給食の提供の在り方を見直す必要があると考えました。
 その後、学校給食センターや学校内にある単独調理場での調理状況、配送システムの現場を見に行きました。その結果、学校給食センターも単独調理場も基本的には旧来からのシステムが現在もそのままになっている状況です。そして、調理や配送のシステムに非効率な点があることが分かりました。よって、現在の給食供給システムには抜本的な改善が必要であり、改善が可能であると確信しました。
 単独調理場については、各学校敷地内で調理するため、作りたての給食を提供できるという利点があります。また、食材の形状などの不ぞろいにもある程度対応できます。しかし、今のやり方のままの人手のかかる方式では持続可能性は低いと言わざるを得ません。
 例えば、このような改善が考えられます。野菜の洗浄・加工に人手がかかっていますが、どこか別の加工センターで野菜の洗浄・加工を行ったものを単独調理場に運び、最後の調理だけを行う。あるいは、自動の調理機器を導入し省力化すれば、今の単独調理場も存続した形でかつ少人数で給食を提供できる可能性があります。
 学校給食センターについても、省力化や効率化の余地がありながら、それに手をつけることなく老朽化した1つのセンターを閉じて、新しいセンターにおいてこれまでと同様の調理方式で供給する計画でした。したがって、単独調理場方式をやめて全て学校給食センターから給食を供給するという方法ではなく、もっと全体最適な形で供給システムを見直せば、今ある学校給食センターと単独調理場をうまく活用した新しい学校給食供給システムができる可能性があると確信しました。
 また、学校給食の供給システムは、学校給食という狭い範囲の中で最適化を考えるのではなく、農業も含めた農と食の将来の望ましい姿を考慮した上で最適化を考える必要があります。また、食に関する技術も進化し続けています。調理技術あるいは加工技術も進化し続けています。こうしたことを認識した上で、静岡食と農システムプロジェクトチームを、この市役所内に設置しましたが、今、このプロジェクトチームが検討を進めています。
 しかし、新しい学校給食供給システムをつくるとすれば、移行にはある程度の期間、少なくとも5年程度はかかることが考えられます。単独調理場方式は少なくとも新しいシステムへ移行するまでの期間は、現在の調理方式を継続します。これが清水区の単独調理場を当分継続するとした理由です。
 その他の質問については、局長より答弁します。

◯都市局長(杉山弘人)
 基本構想に示す新たな交通システム導入の考え方についてですが、JR東静岡駅と静鉄長沼駅がペデストリアンデッキで結ばれることで、これまで公共交通の課題だった流通通り沿いの新たな南北軸ができ、既存の公共交通と新しい公共交通を組み合わせることで、東静岡が公共交通の1つの拠点になり得ると考えています。
 基本構想では、まちづくりの5つの方針のうち、誰もが移動しやすく住みやすいまちづくりの実現に向けた主要プロジェクトとして新たな交通システムの導入を位置づけ、2つの考え方を示しています。
 1つ目は、交通事業者との連携です。
 今後の技術革新を踏まえ、積極的に次世代モビリティの導入を図るとともに、鉄道への乗り継ぎや移動需要に合わせたバス路線の見直しなど、基幹となる公共交通と連動させることにより、誰もが移動しやすいまちづくりを進めます。
 2つ目は、利用者の予約に応じて運行するAIオンデマンド交通の導入です。
 来訪者の回遊性向上や地区住民の買物や通院などの利便性を高めるため、人工知能を活用した新たな乗り合い型の交通手段の導入を目指します。
 今後も引き続き基本構想に示すめざす将来像の実現に向け、社会全体の共創により、新たな交通システムの導入に取組ます。

◯教育局長(増田浩一)
 学校給食に関する3つの質問に一括してお答えします。
 まず、食材費の価格高騰による学校給食の予算への影響と米の価格の状況はどのようかについてですが、食材費の価格高騰による学校給食の予算への影響については、令和6年7月と令和7年7月で比較した場合、例えば、生鮮野菜類やハム・ベーコン類が20%、魚・肉類が5%上昇している等、価格の高止まりが続いています。
 そのような中、静岡市では国の交付金を活用し、1食当たり小学校57円、中学校66円を充てることで保護者負担額を引き上げることなく4月から7月までの食材費については支払うことができています。
 また、米の価格の状況については、令和7年6月定例会で答弁したとおり、米の供給先である静岡県学校給食会から年間を通して一括調達しており、令和7年12月までの使用分までについては、同一価格で提供できるとの回答を得ています。令和8年1月以降については、新米の出来具合により価格が変動する可能性があると聞いており、今後の動向を注視し、適切に対応していきます。
 次に、学校給食における有機農産物の活用状況と導入における課題はどのようかについてですが、まず、活用状況ですが、静岡市では令和6年度から学校給食への有機農産物の提供を試行的に取り入れ、環境おうえん給食として市内3つの給食センターで約9,000食分に米、ダイコン、ニンジンの3種類の有機農産物を使用しました。令和7年度は、経済局と連携して提供食数を市内6つの給食センターで約2万5,800食分に増やすとともに、7種類の有機農産物を使用する予定です。現在までに、タマネギ、ジャガイモ、カボチャを使用し、今後もさらに種類を拡大し、米、サツマイモ、ダイコン、ニンジンを順次使用する予定です。
 次に、有機農産物の導入における課題としては、学校給食施設で調理可能な大きさや形の食材を安定して確保すること、加えて、購入コストを低減することが挙げられます。
 最後に、学校給食費公会計化の効果及び導入後の課題はどのようかについてですが、導入後の効果としては、まず、これまで各学校長が管理していた学校給食費を教育委員会事務局において、静岡市の会計ルールにのっとって会計処理を行うことにより、会計の透明性の向上が図られました。あわせて、学校で管理することがなくなったことにより、教職員の業務負担の軽減にもつながっています。
 また、保護者の支払い方法について、学校指定の1金融機関のみの取扱いから、市内のほぼ全ての金融機関での納付が可能になるとともに、コンビニエンスストアでの納付やバーコード決済も可能となり、保護者の利便性が向上しました。
 導入後の課題としては、口座振替率の向上が挙げられます。導入初年度となる令和7年度は90%以上の口座振替による支払いを想定していましたが、ウェブ登録手続の煩雑さなどもあり、令和7年8月末の口座振替率は約86%となっています。今後も保護者に対して口座振替勧奨を丁寧に行うことで90%以上を目指します。
  

◯寺尾 昭 
 意見・要望を申し上げます。
 まず市長からの答弁を歓迎したいというふうに思うんです。
 エアコン設備の改善ということで今回の補正予算にも提案されております。この自校方式を当分継続していただけるということでありますが、実はそれぞれ設備の老朽化というのも、かなり進んでいるという状況です。これからエアコンを設置していただけるということですけれども、それぞれ調理室によって構造や広さなんかも違うというようなことがありますので、このエアコンの設置に当たっては、ぜひその辺の構造などもしっかり見据えてやっていただけるとありがたいなと思います。
 また、様々な設備あるいは什器などについても、ぜひ一遍検証といいましょうか点検をしていただいて、その辺も併せて今後、改善を図っていただけたら大変ありがたく思いますので、その辺をぜひよろしくお願いしたいと思います。
 あと、学校給食の点で、今、先に申し上げますけれども、無償化については国会での首相の答弁があったと、発言があったと、期待が高まるわけであります。ただ、具体的な動きはまだ見えていないという状況なんですね。来年度の概算要求というようなことでこの夏に発表されておりますけれども、この概算要求の中では残念ながらこの学校給食無償化が含まれていないと、来年度といいますかできるだけ早い時期というそういう文言がついておりますけれども、まだそういう点では予算上でも動きの中でも具体的には見えていないという状況があります。
 したがって、これまで市としても国に対して申出を繰り返しやってきていただいているというさっきの答弁もありましたけれども、ぜひ具体化を図っていくということでの申入れをぜひ強くやっていっていただきたいというふうに思います。
 有機農産物については、やはり安定的な供給ということがどうしても必要だというふうに思います。生産者に対するいろいろな助成なども含めて、これからも学校給食への安定的な供給ということが確保されますようにお願いしたいと思います。
 給食費の公会計化ということで約半年になるわけであります。教職員の皆さんの負担軽減ということには、これは率直に言ってつながっていると思います。これはその点ではよかったと思いますけれどもしかし、学校現場でのそれなりの作業というようなことは、これはやっぱり避けて通れないという状況があります。その辺もぜひ検証していっていただきたいと思います。
 アリーナの関係です。先ほど市民の理解と共感という点で様々努力をされてきたし、また、これからもやっていきたいということでありますけれども、率直に言って先ほど言いましたように、まだまだこの市民の理解、共感、そして、根拠という点でもまだ十分示されていないという点があると思いますんで、その辺はぜひ具体化をしていっていただきたいというふうに思います。
 様々な課題がありますけれども、ぜひよろしくお願いいたします。
 終わります。