補正予算での景気対策、本市の来年度の予算編成方針について質問

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91◯31番(山本明久君) 私は、今議会に提案されている補正予算での景気対策について、そしてまた、本市の来年度の予算編成方針についてお聞きしていきます。財政当局並びに事業部局のほうでお答えいただきたいと思います。

現在、投機マネーによる異常な円高が日本経済と地域経済に深刻な追い打ちの打撃を与えています。一方では、輸出大企業などで空前の金余りがあり、一方では中小企業は大企業による単価切り下げと発注打ち切りで仕事がなく、労働者は大幅な給与の連続落ち込みということで、1日に総務省が発表した労働力調査では、失業率は6カ月連続5%代と高どまりして、正社員の有効求人倍率というのが0.31、3人に1人しか正社員になれないという状況です。

このもとで、本市においても円高と経済危機から地域の中小業者の経営と雇用を守る景気対策、緊急対策をとることが必要ですし、しっかりと地域経済を守るところに重点を置いた財政運営が、今求められています。これは、恐らく市当局とも共通の認識だと思います。

そこで、1点目にお聞きしておくのは、9月補正予算で提案された景気対策についてです。

これは、施設修繕を柱に12億円余が計上されていますけれど、これらは地域経済の下支えを行うために、主に地域の中小事業者に発注可能な施設の修繕事業や道路の改良、舗装事業を実施すると説明されています。これまでなかなか予算がなくてできなかった細かな修繕などに目を向けて、今仕事がなくて経営の存亡の危機に直面している地域の中小事業者に対して公共発注で仕事をつくるという提案をされていることは、非常に大事なことだと評価しています。

交付税の増加や繰越財源などで生まれた財源を使って、できるだけ多く景気対策の事業化をすべきだと私は思います。そこで、この際お聞きしておくことは、学校や保育所のプール改修など、各区にある施設では各区ごとの発注、あるいは学校ごと、保育所ごとの発注、そしてできる限り多くの業者の受注機会ができるような分割発注など、当然公平な入札のもとで工夫してほしいと思いますが、どのように配慮がされているのかお聞きしたいと思います。

同時に、今回の景気対策で、どれぐらいの業者が受注できるようになっているのか、発注件数についても主なところで学校施設、保育所施設、庁舎関係、道路関係の4部局にそれぞれお聞きしておきます。

2点目として、来年度の本市の予算編成方針についてです。

ことしから予算編成方針が公表されるというふうに聞いていますので、非常にいいことだと思います。ついでに予算編成過程そのものもオープンにしていただきたいというふうに思いますが、22年度については経常経費や政策経費の一律5%カット、また定員管理計画に基づく人件費抑制などの問題を私は昨年指摘しました。昨年からの総務省の動きなどを見ていますと、経済がよくならないと財政もよくならないということで、これまで単独事業削減一辺倒で来た自治体も多いけれど、単独事業量の確保も含めて、地域経済に応じた早急対応、果断な対応を求めるという立場でかじを切ってきています。ですから、22年度の地方財政計画でも地方税はマイナスですけれども、地方交付税と一般財源総額は増加してきています。

また、23年度予算編成における政府各省庁の今概算要求基準では、社会保障や地方交付税などを除いて、今一律10%カットということを求めてきていますけれど、地方交付税については22年度と同額据え置きという方向も言われて、向こう3年間、25年度までの一般財源総額は22年度を下回らないという考えも示されています。一括交付金がどうなるかというはっきりしない面はありますけれども、こうした昨年来の動きを踏まえて、本市における来年度予算編成方針について、その特徴と内容について議会と市民に具体的にわかりやすく説明していただきたいと思います。

以上、1回目です。

 

 

◯教育次長(鈴木教之君) 工事、修繕等の発注に関する地域の中小事業者への配慮についてでございます。

教育委員会における今回の補正予算での発注件数につきましては、工事請負が10件程度、修繕が4件となる見込みですので、市内の業者に幅広く受注の機会が与えられるものと考えております。

以上でございます。

 

 

◯保健福祉子ども局長(寺前泰男君) 同じく9月補正における工事、修繕等の発注についてでございますが、今回の補正予算では、公立保育所の修繕工事としまして17園で21件を予定しております。各区の内訳ですが、葵区が3園で4件、駿河区が7園で8件、清水区が7園で9件でございます。これらは、比較的小規模の工事で、種類も多いことから、市内の多くの中小事業者に発注が可能と考えております。

以上でございます。

 

 

◯建設局長(澤田幹雄君) 同じく工事等の発注に関する地域の中小業者への配慮についてでございますが、今回の補正予算で建設局が景気対策として計上した道路改良工事、道路舗装工事、災害防除工事及び測量等業務委託につきましては、特殊なものを除き発注基準により市内業者に発注いたします。

発注件数は、道路改良工事21件、舗装工事24件、災害防除工事等2件及び測量設計等の業務委託12件の合計59件、7億2,900万円余を予定しており、市内の多くの中小業者が受注できるものと考えております。

以上でございます。

 

 

◯財政局長(中井幹春君) まず、景気対策としての工事、修繕等の発注についてでございますが、財政局所管の修繕につきましては、静岡庁舎及び清水庁舎で緊急性の高い修繕を2件行おうとするものです。

経済対策事業の趣旨を踏まえ、市内業者が受注できるよう事務を進めてまいります。

続きまして、予算編成方針の主な内容、特徴ということでございますが、平成23年度の予算編成方針におきましては、第2次総合計画の政策体系に基づく施策、事業への予算の重点配分、それから行財政改革推進大綱実施計画に基づく取り組みの予算への的確な反映の2つを基本方針としたところでございます。

特に23年度の重要政策に位置づけている魅力あふれる交流・創造都市への転換、快適で高品質な都市基盤の確立、安全・安心な生活環境の整備、持続可能な環境共生都市の実現の4つの柱に資する施策、事業に必要な予算を確保することとしているところでございます。

また、国の予算編成、制度改正などに適切に対応するため、例えば一括交付金の対象事業については、今後国において決定される制度、内容により、修正、調整を行うこととしているところでございます。

以上でございます。

〔31番山本明久君登壇〕

 

 

◯31番(山本明久君) 補正での景気対策ですけれど、主なところの4部局で約96件、10億円弱ぐらいの話です。1件平均1,000万ちょっとぐらいになるんでしょうか、若干特殊な修繕や道路などはそんな細かく分割できないという話もあるようですけれど、この規模でそれぐらいの事業が地域の業者に展開されるということですが、私は、本来ならもう少しそういう形で各事業原課で必要なところを洗い出して、もっともっと事業化するということと、事業原課についても、そういう地域の業者の仕事づくりになるという発想で、大いにこれからも予算化のために当局自身も努力していってほしいというふうに思います。

今、明確には言われなかったんですが、今の入札のもとで各区ごと、あるいは学校ごとという、結果的にそうなっているところもあるようですが、そういう各区の仕事については、そこの事業者ができるだけとるような配慮というものも必要になってくるんじゃないかというふうに思います。

そこでお聞きしておきますけれど、先ほども言いましたように、交付税の増加等で財源が生まれたと。今回、しかしそのうち15億円を財調基金に積み立てるというふうにしていますけれど、私はこうした経済危機のもとで、積み立てを少し抑えてでも、例えばもう5億円程度でも、その財源を喫緊の課題である中小業者の仕事づくり、景気対策ということで公共発注に活用すべきじゃないかというふうに思いますけれど、どういうふうに思うか。

また、15億円じゃなきゃいかぬという理由があれば示していただきたいと思います。

2点目は、来年度の予算編成方針についてですけれど、2次総を重点に基本的にはしていくということですが、自治体にとっては三位一体の改革以降、ともかく地方財源が削られてきて、我が党市議団の調査依頼に対して財政当局からは、本市においては三位一体で96億円財源が削減されているということが明らかになりました。この地域経済と地方自治体財政を壊してきた構造改革路線の後、リーマンショックへの対策や地域活性化等の交付金の手当てなどで、平成20年度を境に、先ほども述べましたように全体の財政は当然厳しいんですが、地方の一般財源総額は増加してきているということがあります。一括交付金については、この三位一体の二の舞のようになるのであれば、当然地方自治体からは、国民とともに大きな反発は必至だと思います。

これまで行革推進法で5年間集中改革プラン、5年間5%カットという縛りが総務省からありましたが、それが基本的にはなくなったと。同時に今見てきたような、厳しい中でも若干地方財源を増加させるという動きもある中で、本市の来年度予算編成方針においては、22年度にやったような一律5%カットという方針は見直されたようですが、そこら辺をどういうふうに考えたのか、どういうふうに見直したのかという点をお聞きしておきたいと思います。

また、住民福祉の増進という地方自治体の使命から見て、既に行き過ぎた人員削減によって、本来住民奉仕という公務が非正規化や民間アウトソーシングに置きかえられて、その矛盾が現場であらわれているような状況を生み出した定員管理計画による人件費カットということについても、この際見直す必要があると思いますが、どういうふうに編成方針で考えられているのか、明らかにしていただきたい。

以上、2回目です。

 

 

◯財政局長(中井幹春君) まず、景気対策と財政調整基金の積み立てについてお尋ねがございました。今回の9月補正予算においては、21年度の繰越金、本年度の普通交付税の増額も合わせた約30億円の限りある財源を有効活用するため、景気の動向や財政運営などを総合的に勘案する中で、地域経済の下支えを行うための市単独景気対策事業として、施設の修繕事業や道路の改良、舗装事業に約13億円を計上したということでございますけれども、来年度以降の健全な財政運営を維持するために、財政調整基金の積立金として合わせて15億円を計上したものでございます。

経済対策につきましては、国においても新成長戦略に向けた三段構えの経済対策を閣議決定しておりまして、これらの対策の具体化にあわせまして、さらに本市でも適切に対応していくということを考えているところでございます。

それから、予算編成の具体的な基準についてのお尋ねでございますが、平成22年度の当初予算編成におきましては、景気低迷の影響を大きく受け、市税収入が2年続けて大幅に減少することが見込まれていたことなど、大変厳しい財政状況の中で、経常的経費の枠配分経費の5%削減及び政策的経費の要求の上限枠を対前年5%減としたわけでございます。

23年度当初予算においては、現時点での国の経済見通し、概算要求の状況や2年続けて枠配分経費の一律5%削減を実施したことなどを踏まえて、枠配分経費の一部、旅費とか消耗品相当額でございますけれども、これにおいてのみ5%削減とすることとし、政策的経費における要求枠については、22年度と同額としたものでございます。

以上でございます。

 

 

◯経営管理局長(深津 薫君) 定員管理計画に関する御質問にお答えをいたします。

定員管理計画は、職員の適正な配置を図り、経営資源の一層の有効活用を目指すものであり、今年度から5年間を計画期間とする新たな計画がスタートしたところでございます。

計画の策定に当たりましては、市民の安全・安心の分野に配慮しためり張りのある人員配置や局主体の柔軟で流動的な職員配置を行うことなどを基本的な考え方としております。したがいまして、計画の推進におきましても、一律の職員削減を目標とするのではなく、社会情勢の変化や緊急の課題に迅速かつ柔軟に対応できる職員配置を目指しております。

以上でございます。

〔31番山本明久君登壇〕

 

 

◯31番(山本明久君) 来年度の予算編成方針について、今、経済危機と財政危機というのを一体的に打開するという対策が政府においても、当然地方自治体においても求められているというふうに思います。政府のほうは4兆円規模の補正予算を組んで、また、さらに追加経済対策という方向が出ていますけれども、しかし、その中身について、古い政治の後追いで規制緩和を一層進めたり、円高を理由にした大企業による中小下請けに対する単価たたきや発注切りに手がつかなかったり、あるいは期間限定の奨励金に頼る雇用対策でとどまったり、あるいは消費税増税と法人税減税を一体で進めたりということでは、一体的に危機を打開するという解決にはならないと私は思います。

本市においても、補正予算でも来年度予算編成方針でも、現在の経済状況のもとで特に重視すべきは、地域経済を支えるために中小事業者に具体的な応援を直ちにやるとともに、雇用を地域で生み出すということを行政ができる範囲で目いっぱいやるということだと思います。これは、公共事業の中身そのものを生活密着型に切りかえていけば、総額を抑えても地域への波及効果は広がるという中身として検討すべきだと思います。

これまで、そういう点から見てみると、本市の財政運営というのは政令市以降5年間、1次総は都市基盤整備に重点を置くということで、普通建設事業、土木に力が入れられてきた結果、投資的経費というのは非常に膨らんで、ほかの政令市と比較しても市民1人当たりの投資的経費というのは、断トツに静岡が多くなっているということとともに、民生費より土木費が多くなっているという状況がありました。

また、21年度は定額給付金のばらまきがなければ、商工費、地域経済に実態的に使う財源というのは非常に低いという特徴があったわけですね。ですから、こういう流れは来年度の予算編成方針こそ切りかえなければいけないというふうに私は思います。しかし、先ほどの答弁で、そういう目的意識を持った2次総重視という点では、そう大きな変わりがないような考え方だと受け取りました。

そういうことで最後にお聞きしておきますけれども……

 

 

◯議長(安竹信男君) 残時間1分です。

 

 

◯31番(山本明久君)(続) 来年度の予算編成方針において、当初から地域経済をしっかり応援して、景気対策を大いに進めるという考え方、また、雇用の面でも、これは政令市長会も23年度以降延長を要望している県基金による緊急雇用、重点分野雇用創造、ふるさと雇用再生などの事業化に枠を目いっぱい使って取り組んでいく考え方について、同時に基金事業以外でも、市ができる雇用対策をどういうふうに取り組んでいくかという考えについてお聞かせいただきたいと思います。

今こそ予算編成の中身を、暮らし、福祉、地域経済応援というところにしっかり切りかえるという立場で答弁いただきたいと思います。

以上です。

 

 

◯経済局長(鈴木 孝君) 来年度当初から地域経済の活性化、景気対策を進める考えがあるかとの御質問にお答えをいたします。

本市では、平成20年12月に市長を本部長とする緊急経済対策本部を立ち上げ、中小企業対策、雇用生活者対策、有効需要創出、地域経済強化、その他公共事業対策等の5本の柱から成る景気対策を全庁挙げて展開しているところであります。

この9月には、追加の景気対策を盛り込んだ緊急経済対策第4次実施計画をまとめ、今般、9月補正予算を編成いたしました。現在、海外景気の下ぶれ懸念や円高傾向などにより、景気が下押しされるリスクが高まりつつあるとされております。

今後とも来年度に向けまして、国、県の動向や経済情勢などを注視しながら、本市の市民生活や経済の安定化に向け、これまで以上に地域経済活性化、景気対策に取り組んでいく考えでございます。

以上であります。