観光文化都市にふさわしいまちづくりについて

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24番(寺尾 昭君) 観光文化都市にふさわしいまちづくりをどう進めるか、この間、専門家や市民の皆さんから寄せられた意見などに基づいて、現状と今後の課題について2点に絞って質問いたします。
 最初に、駿府城公園の景観保全と利便性向上を図る点です。
 駿府城公園では、平成元年に巽櫓、平成26年に坤櫓が復元されています。天守台跡からは新たな石垣の発見があり、今後、観光資源として活用されることが期待されるということで、今話題になっているわけであります。また、中堀に和船を浮かべて観光客に楽しんでもらう計画も明らかになっているわけであります。
 さて、駿府城公園を全体としてどのように整備していくのか。その再整備計画は、平成3年3月に策定されています。まだ駿府公園となっていますけれども、これがまだ今も生きている状況になっております。しかし、内容を見ると、約30年の間に公園内の状況に大きな変化があって、この計画を基に整備を進めるには、ちょっと無理があるのではないかと言わざるを得ないわけであります。
 また、この計画では、平成11年が完成年度となっていますから、20年前にもう駿府城公園は完成していることになっているんです。しかし、これに代わる計画は今もまだないということでありますから、これは早急に見直しをしていく必要があるんじゃないかと思います。
 駿府城公園の景観保全と利便性向上の観点から質問します。
 お堀の美しさを引き立てているのは石垣です。この石垣は、かつての震度5強の揺れで崩れたことがありました。石垣は城を構成している文化財とも言え、雄大な景観を構成する重要な要素であり、しっかり保全されるように管理していく必要があるわけです。石垣の頂上付近、天端というんですが、ここに植えられている樹木は根が張ると石垣の強度に大きな影響を及ぼす、伐採したほうがいいんじゃないかという専門家の意見もあるわけであります。
 そこで、今後、石垣保全のためにどのように維持管理を進めていったらいいのかという点から、石垣の管理の取組、保全に向けての取組についてまず伺いたいと思います。
 駿府城公園の整備に伴い、内外からの観光客も増えていくことが期待されるわけであります。しかし、公園内のトイレを見てみますと、まだ和式です。全部が和式ではありませんけれども、残っております。そういうことで、公園内のトイレ整備、洋式化が遅れているわけであります。トイレの洋式化の進捗状況についても伺っておきます。
 以上、1回目です。

◯都市局長(宮原晃樹君) 駿府城公園に関する2点の質問にお答えいたします。
 まず、石垣管理の取組についてですが、平成24年度に行った駿府城公園の石垣の3次元測量調査により、石垣ののり面の傾きや石の配置状況を把握しております。それ以降、経年の変化についても日常的な目視による確認を職員が行うとともに、委託業者が行う石垣の除草業務においても変化の有無を確認しております。
 現在のところ、石垣頂上部分の樹木の根などによる影響や風雨による大きな損傷などは発生しておらず、良好な景観を保持しております。
 今後も、点検や調査など必要に応じた管理を実施し、石垣の保全の努めてまいります。
 次に、トイレの洋式化についてですが、市内の都市公園では、平成18年のバリアフリー法の施行に伴い、トイレなどのバリアフリー化を進めており、さらに大規模公園では、海外からの来訪者や高齢者などのニーズに応じ、トイレの洋式化による利便性の向上を図っております。
 駿府城公園においては、全24基中、22基を洋式化する計画で、平成29年度から重点的に整備に取りかかりました。現在の進捗状況は、既に17基を洋式化しており、残る5基は令和2年度に完了する予定です。
  〔24番寺尾 昭君登壇〕

◯24番(寺尾 昭君) 次に、静岡市の玄関口というべきJR静岡駅周辺が市民の皆さんだけじゃなくて、他県や外国から訪れる方々が便利で気持ちよく来ていただけるような整備状況になっているかどうかという問題です。
 静岡駅周辺には団体バスの乗降場がありません。駅から遠い場所まで歩かざるを得ない。駅の南口は、団体バスがずらっと道路上に並んでおります。駐車違反の状態であります。
 それから、これは南北両方ですけれども、タクシーと一般車両が同じスペースを使っています。こういうところは、政令市では余り見たことがありません。
 それから、自家用車の駐車スペースがないんです。黙って置いておくと駐車違反になります。
 そんな状況でありますが、あとは南口の問題もあるんです。南口の再整備の計画もあるようでありますけれども、これがどの程度進んでいるのかよく分からない状況になっています。
 そこで質問です。
 JR静岡駅の駅前広場における交通環境の課題と対応策について伺っておきたいと思います。
 要望も併せて言います。
 まず、桜の問題です。桜の開花の季節に花見客でにぎわっているんですけれども、植樹の状況を見ると大分木が傷んでいます。皆さん、見る会に行っているかもしれませんけれども、専門家の指導に基づく管理が必要です。
 桜1,000本植樹計画が今どうなっているのかということもあるんですけれども、何かちょっと最近は下火になっているような感じもします。
 そして、先ほど御紹介しました駿府城公園の再整備計画は、やっぱり今見直すべきではないかと思っておりますけれども、この辺についても改めて申し上げておきたいと思います。
 JR静岡駅周辺の整備についても、併せて申し上げておきたいと思いますが、やはり静岡市の玄関口にふさわしい駅として、その周辺の整備をしていく必要があると思います。
 まず、ちょっと話題が変わりますけれども、駅北口に家康公の銅像が立っています。あれが余り目立たないということで、前からたびたび指摘されております。しかるべき場所に移転することが必要じゃないかということを改めて提案したいと思います。
 それから、今川義元公の銅像設置が検討されております。事前にお話を聞きましたら、実は市の意見は余り取り入れられていない状況になっていると。これは、商工会議所が設置するということですが、家康公、それから今川義元公はやっぱり売りだと思いますので、そういう点ではしっかり市の観光施策に生かせるように商工会議所とも協議が必要です。
 それから、紺屋町地下街が一方ではにぎわっているんだけれども、もう一方はシャッターが下りていてちょっと寂しいです。ここの整備が必要だということも提案しておきたいと思います。
 最後に、JR静岡駅南口の整備ですけれども、これについても今進められているようです。しかし、やっぱり早く市民に示していただきたいと思います。
 終わります。

◯都市局長(宮原晃樹君) JR静岡駅の駅前広場における交通環境の課題と対策についてお答えいたします。
 整備後約10年が経過した北口駅前広場では、幾つかの課題が顕在化してきており、特に大きな課題としては送迎車両とタクシーのふくそうにより生じる交通混雑です。現在、混雑のピーク時間など実態を調査・分析するとともに、交通管理者との協議を進め、実態に合わせた駅前広場内の車線の見直しなど、交通環境の改善に向けた取組を進めています。
 また、平成5年度に暫定整備した南口駅前広場は、北口と同様の交通混雑に加え、観光バスの停車スペースの不足など交通結節点機能の強化が大きな課題となっています。このため、駅前広場の立体化や拡張の可能性について、関係地権者や関係機関と協議・調整を行いながら交通結節点機能の充実に向けた検討を進めております。
 今後も、本市の玄関口にふさわしい駅前広場となるよう、交通環境の改善に努めてまいります。