清水まちなかタウンミーティングについて、清水庁舎移転について、桜ケ丘病院について

皆さん、おはようございます。
 通告に従いまして、3項目について質問させていただきます。
 最初に、清水まちなかタウンミーティングについてであります。
 2月の高部生涯学習交流館を皮切りに、3月3日の折戸生涯学習交流館まで8回のタウンミーティングが開催されました。
 全体の参加者数は1,760人。いただいた附箋数は合計2,442枚。内容はまちづくり、防災関係で488枚、清水庁舎657枚、桜ヶ丘病院787枚、その他510枚となっておりますけれども、その主なものは、LNGの火力発電所の計画についてでありました。今回のタウンミーティングで一番多かった附箋数は桜ヶ丘病院関係、次に清水の庁舎関係に関する問題でありました。こうした大きな取り組みは初めてだと思います。貴重な意見が多数出されておりました。
 しかし、参加者の満足度について、満足と答えた人は32%で、一方、不満を表明した人は49%になっています。なぜこんな結果になっているのか。市もそれなりの分析をしていると思いますけれども、私は、市行政の市民に対する対応のあり方に問題があったのではないかと考えております。
 桜ヶ丘病院の移転問題にしても、十分な市民合意のないまま一方的に現庁舎移転を発表する。タウンミーティングに関しては、市民の意見は聞くが、一旦示した市の方針は変更しないと、市長の傲慢な市政運営に対する反応ではないかと考えております。
 そこで伺いますが、タウンミーティングでのアンケートの結果では、満足とした市民は必ずしも多くなかった。市はこの結果について、どのような受けとめをしているのか、伺いたいと思います。
 2点目は、桜ヶ丘病院の移転問題についてであります。
 先日のタウンミーティングでも、一番関心が高かったのがこの病院の移転問題でありました。静岡市は、いろいろな理由づけをいたしますけれども、桜が丘公園と現清水庁舎の2カ所の中で清水庁舎が最有力候補地としてJCHOに回答し、JCHOは3月7日に移転先を清水庁舎と発表しました。この時期は、皆さん御案内のとおり、タウンミーティングのまとめがまだされていない時期。JCHOも静岡市も市民の意見は全く聞こうとしないという、私は傲慢な態度だと考えております。
 市民合意のないまま、清水庁舎への移転を発表しましたが、現在でも津波の対策、災害時の搬送体制など、数多くの問題点が指摘されていると思います。市民のこうした懸念に対し、静岡市はどのような対応をしていくのか、伺っておきたいと思います。
 次に、清水庁舎の移転計画についてであります。
 2月議会で基本構想の予算が出されました。あり方検討事業ということで、1,600万円の予算が計上されました。しかしながら、庁舎のあり方の検討にいよいよ入っていくのかと思いましたら、新清水庁舎の建設検討委員会となってきているようであります。あり方の検討をする前から庁舎建設検討委員会という名称に変わってきている。なぜこのような検討がされようとしているのか、その経過についても伺いたいと思います。
 2点目は、検討委員会についてであります。
 8月ごろから委員会を立ち上げる予定であると聞いておりますけれども、検討委員会はどのような構成となるのか。また、その検討のスケジュールについても伺っておきたいと思います。
 3点目は、検討委員会の公開についてでありますけれども、庁舎の位置や規模については、これからの清水地域のまちづくりの観点からしましても、大変大きな問題があると思います。委員の皆さんには、真剣な忌憚のない意見を出していただきたいと期待しているところであります。そこで伺いますが、会議録及び議事録の公開の考え方について、伺いたいと思います。
 4点目についてであります。
 市は、桜ヶ丘病院の移転候補地を清水庁舎が優位とし、JCHOは、移転先を清水庁舎に決めたと発表しています。
 こうした経過の中で、市民の間では、病院や清水庁舎の移転は決まってしまったのではないかという思いがあります。これは、静岡市、JCHOが市民の合意のないまま、この問題は決まったかのような発表をしていることに原因があると思っております。
 本年度検討委員会では、建てかえも含む3案の整備方針で検討するようになっていると考えているわけでありますけれども、アセットマネジメント推進課の資料によりますと、検討委員会では現庁舎の現状と課題のまとめ、新庁舎の機能と役割の整理、建設候補地に関する検討、市民意見の集約、事業手法の検討となっている。だとしますと、移転建てかえを含む3案の整備方針についても、これから十分な検討に入っていこうという段階ではないかと思いますけども、考え方についてお聞きし、1回目の質問とします。

◯副市長(小長谷重之君) 私からは、市はタウンミーティングのアンケート結果をどう受けとめているかについての御質問にお答えさせていただきます。
 今回のタウンミーティングは、清水にかつてのにぎわいを取り戻すために、あすの清水のまちづくりにかける市長の強い思いを市長みずからが語り、市民の皆さんとともに考え、御意見をいただくことを目的に開催したものでございます。
 そして、今回のタウンミーティングでは、市の描くビジョンをお伝えできたこと、また、参加者の皆さんからさまざまな御意見や御要望をいただいたことがタウンミーティングを行った最大の成果であると認識しております。
 8回開催したタウンミーティングには、延べ1,700人を超える市民の皆さんに御参加いただきましたが、参加者の65%が60歳以上であり、また、70%以上が男性であったことなど参加者に偏りが見られ、若年層や女性の参加が少なかったという課題がありました。
 また、参加者へのアンケート結果では、タウンミーティングに参加して不満との回答が49%ありましたが、その要因の中には、市が描くビジョンに対する不満のほかに、開催時期や告知の方法、会場へのアクセス、全体の時間配分なども含まれており、運営方法について考慮すべき点もありました。
 今後は、次世代を担う若者や女性を含め、より幅広く市民の皆さんの御意見をお伺いできるような手法を充実させるなど、市民参画のあり方等についても見直しをしてまいります。
 一方、市が行ったアンケートで、「タウンミーティングに参加して参考になったものは何か」という問いに対する回答では、市長の説明や他の参加者の意見、配布資料など5つの選択肢がある中、市長の説明を挙げたものが最も多くありました。
 このことから、騒然とした空気に包まれた会場もありましたが、市の描くビジョンは参加された多くの皆様に伝わったと認識しており、清水のまちづくりに一層関心を高めていただく、絶好の機会になったものと考えております。

◯危機管理統括監(荻野敏彦君) 桜ヶ丘病院の移転に関しまして、津波対策及び災害時の搬送体制の確保についてお答えいたします。
 まず、津波対策ですが、清水庁舎付近では、津波により最大で2.2メートルの浸水が想定されておりますが、この浸水の深さは、鉄筋コンクリートづくりなど堅牢な建物であれば十分耐えられるとされております。病院の運営主体である独立行政法人地域医療機能推進機構、略称JCHOでございますが、このJCHOからも想定される津波に対して、他都市での先行事例や実績を踏まえて万全な体制をとることから、病院機能は維持できると聞いております。
 次に、災害時の搬送体制についてですが、津波浸水被害により道路上に瓦れき等が散乱し、患者の搬送が困難な場合でも、建設業協会や自衛隊などの協力を得て、道路啓開を行い、速やかにルートを確保してまいります。
 JCHOに対しても、市民の皆さんに安心感を持っていただけるよう、津波避難ビルとしての指定や災害時に使用できるヘリポートの整備などを要請してまいります。

◯公共資産統括監(森下 靖君) 新清水庁舎移転計画についての4点の質問に一括してお答えさせていただきます。
 最初に、新清水庁舎建設検討委員会という名称となった経緯についてでございますが、当局案として清水駅東口公園への移転建てかえをベースに検討するため、新清水庁舎建設検討委員会といたしました。
 次に、検討委員会の構成とスケジュールについてでございますが、まず、検討委員会の構成につきましては、学術的及び専門的な見地からの意見をいただく建築や防災、都市デザイン等の学識経験者のほか、地元経済団体、公募市民など10人程度の委員により構成いたします。
 続きまして、検討委員会のスケジュールにつきましては、今月末から市民委員の公募・選定を行い、8月下旬から清水都心のまちづくりにおける庁舎の役割などの議論を開始し、基本構想案を取りまとめてまいります。
 平成30年1月には、広く市民の皆さんの意見を募集するため、パブリックコメントを実施した上で、本年度内に基本構想を完成する予定であります。
 次に、検討委員会の会議と議事録の公開についてでございますが、検討委員会は原則公開といたします。また、会議ごとに議事録を作成し、静岡市ホームページへ掲載するなど、会議の検討内容・検討結果を市民の皆さんに公開してまいります。
 最後に、本年度、検討委員会で移転建てかえを含む3案の整備方法を検討するのはなぜかについてでございますが、清水庁舎の清水駅東口公園への移転建てかえについては、平成29年2月発行の広報しずおか特集号の「明日の清水のまちづくり」において、当局案として示しております。検討委員会では、この当局案について、今後の清水都心のまちづくりや市民サービス、災害リスクへの対応等について、合理性や実効性の観点でその優位性を検証するために、比較対象を挙げて総合的に議論していただきます。
  〔37番内田隆典君登壇〕

◯37番(内田隆典君) まちなかタウンミーティングについてでありますけども、るる説明がありましたけども、確かにタウンミーティングで市長の説明は参考になったという意見が376件と最も多く、次に他の参加者の意見253件、次が配布資料190件となっている。確かに市長の説明について参考になったというのが一番多かったわけです。
 それは、皆さんがそういうことだろうから、そう理解するわけですけれども、ただ、タウンミーティングに参加してまちづくりに対するイメージは変わったかの問いかけには、変わった、ある程度変わったと答えた市民の皆さんは35%、変わらなかったと答えた方が48%となっています。タウンミーティングに参加した市民で、市の説明を理解できた市民は、私は数字に示されたとおり、そう多くはなかったと感じておりますけれども、今後、こうした市民の皆さんに対して、静岡市としてどのような形で理解を求めていくのか、伺っておきたいと思います。
 次に、桜ヶ丘病院についてであります。
 他都市の状況や、病院の機能を保つときに、考え方としてJCHOも十分確保できるという答弁をされたわけですけれども、そういう説明はこの間も繰り返されていたんですが、しかし、まだそういう説明では関係者の皆さん、住民の皆さんは、ああそうかというところには至っていないと思うんですね。より一層掘り下げて、そういう静岡市として出されている懸念に対して、やっぱりきちんと答えていく必要があると考えております。
 市は、桜ヶ丘病院の移転先を清水庁舎優位と発表して、JCHOもその後、移転先を庁舎と発表しておりますけども、市の庁舎が優位との理由の1つが、病院建設までの期間を挙げています。
 清水庁舎への移転だと約6年、公園の場合は6年10カ月と、このようにしています。公園に移転した場合は、都市計画に基づく計画変更の手続や代替地の確保など、相当の期間を要するという説明であります。庁舎の場合だとそういう問題はなく、比較的不確定な要素がないという説明をしているわけですけども、本当にそうなのかと。
 庁舎を移転した場合には、不確定要素はないかという問題でありますけれども、今年度、検討委員会が開催されます。そこで、基本構想をつくるための基本計画を立てる。そして、基本設計や実施設計、工事に入りますと6年を経過するというスケジュールであります。この流れの中では、当然のことながら議会での議決も何度かあります。予算の議決、庁舎移転に伴う条例改正。これから始まる検討委員会での議論などのたくさんの不確定要素があると考えています。
 私は、静岡市がどうしても病院と庁舎を移していきたい、そのために理由づけをしたのではないかということを感じてならないわけでありますけども、当局の見解を伺っておきたいと思います。
 次に、清水庁舎の移転計画についてであります。
 検討委員会では、公募、有識者などによって今年度内にまとめると聞いておりますけれども、検討委員会の検討状況について、議会ではどういう報告が予定されているのか、伺っておきたいと思います。
 それから、清水庁舎の移転問題でありますけれども、私は、先ほどの答弁でいきますと、市の1つの案を示し、それで議論していただきたいと思いますという答弁だったわけでありますが、この庁舎の基本構想を委託した業者へ市が出した仕様書を見ると、仕様書では、建設候補地に関する検討、市民意見の集約等として、市民意見集約の実施方法の検討、市民意見の集約、分析及び公表資料作成、パブリックコメント実施方式の検討、市民及び議会説明資料の作成と、このようになっているわけであります。
 事業手法の検討では、公共発注に加えて公民連携(PPP/PFI)の検討、建設地における民間活力の導入の可能性、民間事業者へのヒアリングを10社程度実施し、結果を整理・分析するということになっております。
 そして、新庁舎の基本機能と役割のところでは、富士山の眺望を堪能できるペデストリアンデッキ等公共空間の整備を行っていく。
 この仕様書を見ていきますと、先ほど答弁があったように、市民に判断していただくために、静岡市の考え方を示したということでありますけれども、この業者に出した仕様書を見る限りでは、もう移転は東口のあの市有地に決めて、そのような流れの中で検討していただきたいという流れになっていると私は感じてならないわけであります。このことについて、静岡市としてはどのように考えているのか、伺っておきたいと思います。

◯総務局長(大長義之君) タウンミーティングで、市の説明を理解できた市民は多くないと考えるが、今後どう理解を求めていくかについて御答弁させていただきます。
 本日は内田議員、風間議員から清水まちなかタウンミーティングに対しまして御質問をいただいておりますので、タウンミーティングの会場で参加された皆さんに配布させていただいた広報しずおか特集号を答弁資料といたしまして、お手元にお配りさせていただきました。答弁とあわせてごらんいただきたいと思います。
 タウンミーティングでは、「明日の清水のまちづくり」に関する本市のビジョンをお示しするとともに、清水庁舎や桜ヶ丘病院の移転に関する経緯等についても御説明させていただきました。
 参加して参考になったものは何かというアンケートの問いに対して、まちづくりの構想についての市長の説明を挙げた回答が最も多かったことや、参加してまちづくりに対するイメージが変わったとの回答が全体の3割強あったことなどから、参加者の皆さんの御理解は進んだと考えております。
 一方、タウンミーティング全体を通しての参加者の中には、一つの争点に御意見をお持ちの方々が複数回参加されるといったケースや、年代、性別に偏りが見られました。
 このようなことから、今後、清水のまちづくりを進めるに当たりましては、市の考えや情報、議論の過程等を積極的に発信することで、より多くの市民の皆さんに御理解を求めていきたいと考えております。

◯公共資産統括監(森下 靖君) 新清水庁舎移転に関連する3点の質問に一括してお答えさせていただきます。
 最初に、清水庁舎への移転に関する不確定要素についてでございますが、清水庁舎を移転する場合にも、条例改正等の議決が必要となります。
 しかしながら、その清水庁舎の移転については、桜ヶ丘公園への移転とは違い、都市計画決定の変更や代替公園の確保及び地権者との交渉などの用地取得に係る不確定要素はございません。
 このことに加えて、利便性やまちづくりの面を総合的に勘案し、桜ヶ丘公園を候補地とする場合に比べ、清水庁舎を候補地とするほうが優位であると判断いたしました。
 次に、新清水庁舎建設検討委員会の検討結果の議会への報告についてでございますが、検討委員会の意見を伺い、作成していく基本構想については、パブリックコメント前などの機を捉えて、情報提供を行ってまいります。
 なお、検討委員会は、原則公開とし、その結果も市ホームページ等で公開いたします。
 最後に、検討委員会における建設候補地や整備方法に関する議論の進め方についてでございますが、1回目の答弁でもお答えしましたとおり、当局案である清水駅東口公園への移転建てかえをベースに、今後の清水都心のまちづくりや市民サービス、災害リスクへの対応等について、合理性や実効性の観点でその優位性を検証するために、比較対象を挙げて総合的に議論していただきたいと思います。
  〔37番内田隆典君登壇〕

◯37番(内田隆典君) 桜ヶ丘病院の移転問題でありますけども、不確定要素と、市が示したスケジュールでも、10カ月ぐらいの時間差しかないと思っているんですね。ただ、地権者への対応だとか都市計画の変更が、当然出てくるわけですけども、それを含めても、私は10カ月ぐらいだということでありますし、この間、桜ヶ丘病院の移転を考える会の質問に対し、市は、最終決定は市議会で行うと答えている。当然、予算や条例の変更がありますからそのとおりでありますけれども、だとすると、市長は市民と議会に対して、もっと丁寧な対応をしてもよかったのではないかと思います。市長の対応がまだ尾を引いている、だからこそ、私は市民の理解や議会の十分な理解が得られていないと考えております。
 次に、まちなかタウンミーティングについてであります。いろいろと意見がありますから、十分な反応は出てこないわけでありますけれども、先ほど答弁されたとおりだと思うんですが、私は、このミーティングで一番問題になったのが、市が示した方針は方針でいいんです。しかし、示した方針は何があっても変えないという、市の傲慢な姿勢が反発を買っていると。だから、そういう点は改めるべきだと考えておりますから、改めてどう考えるのか、説明していただきたいと思います。
 最後に、清水庁舎の移転計画についてであります。
 これから検討委員会でいろいろな議論をしてもらうということでありますけれども、私は、ありきでやってはうまくないと思っているんですね。
 庁舎の移転先について、2月の議会ではこのように答弁しています。1つは、市民の皆さんの利便性、バスや電車などで来庁しやすいところ、主要施設が集積している場所、経済性ということで、市が持っている土地があったらそこにつくるんだと、最適だということで、東口を挙げているわけであります。結局、経済性と利便性だけで、市民の安心・安全の議論がされたのかされていないのか、私は皆目わからない。本当にされたのかと。経済性や利便性だけで公共施設を持ってきていいのかということを感じております。 そういう点で、検討委員会が清水駅の東口公園への移転建てかえに問題があると判断した場合、市はどうするのかということを聞いておきたいと思います。 先ほどいろいろな角度から議論していただくという説明があったわけですけれども、しかし、ありきじゃなくて、安全性も含めて、私は客観的な議論をしていって結果を出す。そういう必要があると思うんですけれども、そのことを含めて考え方を伺いたいと思います。
◯総務局長(大長義之君) タウンミーティングの中で方針は変えないとの説明があったが、その考えに変更はないかについてでございますが、今回のタウンミーティングは、清水庁舎や桜ヶ丘病院の移転を含め、清水のまちづくり全体について、本市のビジョンを市長が直接市民の皆さんに御説明いたしました。まちづくりのビジョンの中には、桜ヶ丘病院の移転候補地など決定した市の方針も含まれておりますが、今後、ビジョン全体については、市民の皆さんの御意見等を伺いながら進めてまいります。

◯公共資産統括監(森下 靖君) 検討委員会が清水駅東口公園への移転建てかえに問題があると判断した場合の対処についてでございますが、JCHOとの信頼関係を維持するためにも、問題とならないように進めてまいります。