4月臨時議会 反対討論(静岡病院の地方独立法人移行に伴う中期計画)

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◯39番(内田隆典君) ただいま議題となっております静岡病院の地方独立行政法人移行に伴う中期計画の認可について、日本共産党市議団を代表して、反対討論を行います。
 2003年7月の国会で成立した地方独立行政法人法で、公立の病院や大学等を自治体の直営から外し、法人として運営できるようになりました。その狙いの1つは、施設の運営を独立採算にして効率化を徹底し、自治体の財政支出を減らすこと。もう1つは、職員の定数削減を図ることです。その結果、住民、患者には利用料等の負担増を、職員には過密労働や雇用の不安定などをもたらすおそれがあります。
 静岡病院も本日をもって独法へ移行します。当初、平成22年の段階では、市立病院の経営形態最適化検討会で、地方公営企業法の全部適用という答申を出しました。その後、平成25年8月、重要政策検討会議で独法化への方針転換を行いました。当時の当局の説明では、経営形態最適化検討会で、独法は民間的手法を取り入れる等の評価を得たが、実例数が少ないとの不安定要素があるため、その時点では全適がふさわしいと判断したとのことでした。独法への経営形態変更の過程は、いまだに不明確だと感じております。
 中期計画案前文では、明治2年、1869年に幕末オランダ留学生の1人の方が病院を設立され、今日の静岡病院となったと記されております。そして、今日まで、静岡市の公的基幹病院として、地域医療の担い手として大きな役割を果たしてきたと書かれております。
 中期計画案では、独法移行後の病院の主な取り組みとして、がん診療体制の強化、「医療がつなぐ『ひと』と『地域』の交流センター」の設置、救急科の設置、病診連携、病院戦略部署の設置等となっております。
 中期計画の期間は、本日から平成31年3月31日までの3年間としています。
 中期計画で掲げられている目標は、現在の経営形態ではなぜ実施不可能なのか、明確ではありません。わざわざ非公務員型の独法を選択することはないと考えるわけであります。
 反対理由についてであります。
 1点目は、市民の皆さん、患者の皆さんに対し、百数十年の歴史を持つ地域の公的基幹病院として、この間果たしてきた役割、今後の病院のあり方について、十分な説明がされないまま、市民の理解と合意が不十分なまま、独法ありきで設立されようとしてきている点であります。自治体経営から、独法化しなければやっていけないという根拠も、市民的に示されておりません。
 職員組合との関係を見ても、法律上は同意を得なくてもいいとなっておりますが、この法律が国会で成立した際にも、附帯事項として、関係機関との対応のあり方について慎重を期すよう指示されております。
 こうした観点からしますと、職員組合との合意は、昨年末12月28日にありました。当局は、本日の独法移行に間に合わせるために、事を急いだという感じがしております。
 2点目は、医師・看護師確保についてであります。
 独法の特徴を生かし、従来の定数管理や雇用形態・勤務形態にとらわれず、必要な医療職を確保するとしています。
 医師・看護師の確保は、病院運営にとって最重要課題であります。中期計画での看護師確保について、平成26年実績で41人、これを平成30年度目標で実質90人とするとしています。独法に移行したから医師・看護師が目標どおりに確保できるかどうか、そう単純ではないと考えるわけであります。
 問題は、看護師の労働実態を当局は正確に把握し、1人でも多くの人が静岡病院で働き続けたいという労働環境をつくることだと考えます。現在でもサービス残業をせざるを得ない状況があります。直ちに改善を図るべきであります。
 3点目は、独法移行に伴い、市議会の関与が極めて制限されることであります。
 現在であれば、年間を通じて、予算・決算を審議する議会で病院の経営形態や患者のニーズに十分応え切れているかについて、審査ができます。しかし、独法移行後は、業務実績の評価は評価委員会が行いますから、議会の関与はできない。経営効果を出すために、労働条件の切り下げや患者負担も危惧されます。独法移行後の自治体では、このようなことが実際に起こっております。
 市立病院の皆さんは、全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務する地方公務員です。病気の市民の皆さんを支えたいと働いてきております。地方独立行政法人化では、地域医療への貢献という自治体病院の役割が果たせなくなります。
 日本共産党市議団は、これからも静岡病院が地域医療の担い手として大きな役割が果たせるよう、関係者の皆さんと一緒になって頑張っていきたいと表明して、討論といたします。

4月臨時反対うちだ