4月市議会-質疑

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◯24番(寺尾 昭君) 新型コロナウイルス感染で病気と闘っている皆さん、お見舞いを申し上げます。また、感染対策で日夜を分かたず奮闘されている全ての関係者の方々に敬意と感謝の意を表します。
 新型コロナウイルスの感染者は依然として増え続けております。収束の兆しが全く見えないところに市民の不安感とストレスが増幅する結果となっております。
 人類は新たなウイルスとの闘いの連続であったと言われております。新型コロナウイルスはその闘いの今、延長にあり、私たちは何としてもこれに勝ち抜かなければなりません。これまでのウイルスとの闘いの歴史に学び、その教訓を生かせば必ず克服できるというふうに私は信じております。
 そのためには、基本的な人権を尊重していくということを基本に、国の主導により強力なリーダーシップの下、財政を総動員してでも国民の不安を払拭していくことが求められております。今、問われるのは、国や地方自治体がそれにふさわしい取組になっているか、こういうことではないでしょうか。
 以上の基本認識から、提案された議案第122号静岡市一般会計補正予算(第1号)について質疑を行います。
 補正の総額は12億400万円となっておりますが、うち不測の事態に備えるための予備費2億円、給茶機設置というようなのが入っておりますけれども、この600万円などを除きますと、今回の実質的な補正額は10億円をやや下回るという金額になるわけです。
 補正の概要説明には、紙の右上に第1弾というふうに書かれております。つまり第1弾ということは、第2弾、第3弾があるというふうに理解をするわけでありますけれども、現在、市民が抱えている多くの不安にどの程度今回の補正予算が応えているのかということも一つの問題となるかと思います。私も、そういう点ではやや不安を覚えるわけです。
 そこで、最初の質問でありますけれども、今回の12億円の補正予算は、こういう様々な市民の不安がある中で、何を狙いとしたものなのか、まずこの点をお聞きしておきたいと思います。

◯財政局長(川崎 豊君) 今回の補正予算の狙いについてですが、世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大し猛威を振るう中、国内においても東京、大阪などの大都市圏を中心に感染者が増加しており、4月7日に緊急事態宣言が7都府県を対象に、また昨日、全国を対象に発令されたところです。
 このような中、本市においても感染者が徐々に増加しており、市民の不安は感染のおそれだけでなく、日常生活や雇用など多岐にわたっています。このため、このような不安の解消と感染拡大の防止に向け、市民の皆さんの安心安全を確保することを目的に、市民の不安解消のための相談窓口の強化、医療・福祉などへの支援、中小企業等への支援という3つの柱の下、市独自の緊急対策として補正予算を編成しました。
  〔24番寺尾 昭君登壇〕

◯24番(寺尾 昭君) 2回目でありますが、個別の事業については、先ほど松谷議員からも質問がありまして、重複を避けてお聞きしたいと思います。
 まず、高齢者施設等の個室化改修事業でありますが、全額国の補助金で進められる事業ということであります。国の予算はいつ確定するのか、既に4施設が候補に挙がっていますが、その他の施設はいつ募集するのか、その後、個室化の工事を始めるとすると、実際使えるのはいつ頃になるのか。上限額が97万8,000円ということになっておりますが、これでどの程度までの工事ができるのか。いずれにしても、今、もうコロナ感染の拡大の途上でありますから、時間的にもしっかりとマッチしていかなければいけないということであると思います。
 そこで、高齢者施設等のこの個室化改修というのは、新型コロナウイルス緊急対策として早期の実施が求められると思いますけれども、この事業のスケジュール感といいましょうか、それがどのようになっているのか、お伺いしておきます。
 次に、新型コロナなんでも相談ダイヤルの新設でありますが、私たち共産党市議団としても、過日、ワンストップで相談できる、そういう体制をぜひ整えてほしいという要望をしたところであります。土日を含めて毎日午後8時まで開設され、市民が相談できる体制が整うことになるわけですが、管理者1名、相談員7名の体制で2次対応への案内、つなぎをすることにもなっていますけれども、正規の市の職員がこの中にはいないという問題があるわけです。専門的な分野の問合せにすぐ答えなければならないときなど、全てに対応できるのか、不安な面も感じるわけです。
 そこで、質問ですけれども、新型コロナなんでも相談ダイヤル及び中小企業事業者等相談窓口では、それぞれ経済分野でのどのような相談に対応することになるのか、ここについてお聞きしておきます。
 次に、感染が疑われる人の検体採取等を行うための医療用テント、陰圧テントの購入と貸与ということであります。緊急、やむを得ないということでテントを使用するということですけれども、野外病院というような感じもしないでもありません。しかも医療用としての環境がテントで整うのか、ここも心配になるわけです。
 お聞きしますと、1張6メートル四方のテントだということですので、10畳ちょっとぐらいの広さということになります。一定の圧力を保つためには密閉の状態にしなければなりません。あるいは、これから夏場を迎えますので、エアコンと、密閉の中でのこの暑さということも心配になるわけであります。雨や風にも対処しなければならないと、テントでできるのかなという心配もあります。貸与先の10か所の病院にふさわしい、この病院にそういう立地条件があるのかというところも心配になるわけですが、そこで質問です。
 この医療用、陰圧テントのこういう状況の中での活用方法と貸与先ということで、今、予定をしている10か所の救護病院、これは実際どこに予定しているのかお聞きしたいと思います。
 私たちもこの感染対策、これから全力を挙げていくという決意を申し上げまして、質問とさせていただきます。

◯保健福祉長寿局長(和田明久君) 高齢者施設等個室化改修のスケジュール感についてお答えいたします。
 既に希望があった施設と、間取りの変更や壁による仕切り方法などの改修内容や、入所者がいる中でどのような改修をするかなどについて協議をしております。こういった協議を進めまして、改修内容が固まり次第、国と協議をしまして、一刻も早く事業が着手できるようにスピード感を持って対応してまいります。

◯経済局長(加納弘敏君) 新型コロナなんでも相談ダイヤル及び中小企業事業者等相談窓口での経済分野での対応についてですが、まず、相談ダイヤルは中小企業からの相談に応じて、助成金等の紹介や各種融資制度の説明、必要書類の案内等を実施することとしており、多様な相談に一元的に対応します。そこでは、より詳しい説明が必要な際の問合せ先の紹介や、今回、同じく設置する相談窓口の予約を行うことも想定しています。
 一方、相談窓口では、経営や雇用、労働等の幅広い分野について、中小企業診断士や社会保険労務士が資金繰りを確保するための融資の利用や雇用を維持するための助成金の活用等の相談、様々な支援策などの申請に向けたサポートなど、きめ細やかな対応をしていきます。
 このように、相談ダイヤルと相談窓口が連携して対応することで、中小企業の不安の解消と事業存続に向けた迅速な支援につなげてまいります。

◯保健衛生医療統括監(杉山友章君) 医療用テントの活用方法と貸与予定先の10病院についてですが、まず、テントの活用方法については、感染が爆発的に拡大した場合に、各救護病院において問診や検体採取等を実施していただくことを想定しています。
 次に、貸与を予定している10か所の救護病院についてですが、救護病院とは、市地域防災計画に位置づけられた大規模災害時に重症患者等の処置や受入れを行う病院のことで、葵区では市立静岡病院、県立総合病院、県立こども病院、静岡赤十字病院、静岡厚生病院の5病院、駿河区では、静岡済生会総合病院、静岡徳洲会病院の2病院、清水区では、市立清水病院、清水厚生病院、桜ヶ丘病院の3病院となります。
 なお、先ほど松谷議員へ答弁したとおり、今後、各病院の意向を伺いながら、設置場所など具体的な活用方法について協議を進めてまいります。