核兵器廃絶と平和の取り組みの問題、地域主権改革について質問

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86◯3番(寺尾 昭君) 私は、核兵器廃絶と平和の取り組みの問題、もう一つは、地域主権改革、この2つについてきょうは質問をいたします。

この数カ月の間に、国際的にも国内においても、平和にかかわる象徴的な出来事があったわけでございます。本年5月、約1カ月間かけて開催されました核不拡散条約(NPT)再検討会議ということでありますが、ここでは核兵器の完全廃絶に向けた具体的措置を含む核軍備撤廃に関する行動計画に取り組むという、最終文書を全会一致で採択をしております。行動計画は、2000年の再検討会議が行われたわけですが、そこで確認をされました核兵器の完全廃絶を実現するという核兵器国の明確な約束を再確認する。そしてまた、すべての国が核兵器のない世界を達成し、維持するために必要な枠組みを確立するための特別な取り組みを行う必要について確認すること、これを明記したわけであります。

とりわけ、核兵器保有国に対して核廃絶への一層の取り組み、また具体的な進展を求めていると、そういう内容になっております。これらの確認は、核兵器のない世界に向けての重要な一歩前進だということが言えるのではないでしょうか。

小嶋市長が参加をされております平和市長会議、ここでは2020年までに核兵器のない世界を実現するための具体的な道筋を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」というものを提唱をして、このNPT会議にも働きかける。あるいは、全国市長会も4月7日、核兵器の廃絶を求める決議を行っているということで、この5月というのは、そういう意味では大変、核兵器廃絶、平和に向けての国際的な非常に大きな動きがあったというふうに言えると思います。

我が日本共産党は、政党の中では唯一、党首であります志位和夫委員長がこのNPT再検討会議に参加をいたしました。2000年のNPT再検討会議で合意された自国核兵器の完全廃絶を達成するという、全核保有国の明確な約束を再確認すること。また、核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくると、この2つの目標を実現するために、具体的には、例えば核保有国でありますイギリス、あるいは非同盟の国と言われておりますエジプト、キューバ、ベトナム、またスウェーデン、ブラジル、オランダ、ドイツ、コスタリカ、こういう国々の各国代表団との会談もして、この推進に努めるということをやってきました。

また、セルジオ・ドアルテ、ちょっと名前も覚えられないんですが、この軍縮問題担当であります国連の上級代表、また、リブラン・カバクチュランという名前ですけれども、NPT再検討会議の議長を務めた方です。この方とも会談をするというようなことで、認識の共有、そしてまた目標を実現するという点での役割を果たしてきたということです。もちろん、これらは今国際的な核兵器廃絶への大きな運動というものが進んでいる、こういうものが背景にあったことは、これは言うまでもないわけでございます。

国内における平和の出来事ということになりますと、やはり沖縄の普天間問題ではないかというふうに思います。前鳩山政権が結局大きな行き詰まりを見せて、沖縄県民の反発を招いて国民の支持を失うということになったわけでありますけれども、総理大臣は菅 直人さんにかわりました。しかし、最低でも県外という、この課題については残念ながら、総理大臣はかわりましたけれどもアメリカとの合意を優先すると、この考え方は相変わらず引き継いでいるということでございます。

今、日本政府が沖縄県民と国民の意思を体現して、アメリカ政府に対してはやはり普天間の代替機能は日本の国内どこでも受け入れる先がないという状況ではないかと思います。そして、それをきちっとアメリカに伝えるということが今必要ではないかというふうに思います。志位和夫委員長がアメリカ政府に対してこのことを、このNPT再検討会議の際にアメリカの日本部長と会って直接これを伝えるということもやってきたわけであります。アメリカ政府がアメリカの地で、日本の国会議員から正面切って沖縄県民の声が一体どこにあるのかと聞いたのは、これが初めてだというような印象を受けたというふうに言っているわけであります。

そこで質問でございますけれども、まず、核兵器廃絶と平和に向けて、静岡市の取り組み、どのようなことを考えておられるのか、まずこの点を質問いたします。

次に、地域主権改革の点についてであります。

3年間の討議を経ながら、地方分権改革推進委員会は4次にわたる勧告をしてきたわけであります。これまでの内容は、義務づけ・枠づけの見直し、条例制定権の拡大、国と地方の協議の場の法制化、基礎自治体への権限移譲と税財源確保、あるいは国の出先機関の見直しなど、大変多岐にわたっているわけです。

これを受けまして、政府は昨年の11月、内閣総理大臣を議長とし関係大臣をメンバーとする地域主権戦略会議というようなものも設置をして、あわせて、いわゆる工程表、原口プランとも言うようでありますけれども、これを示すというような今、経緯になっております。

22日には、このような経緯を受けて地域主権戦略大綱が閣議決定をされるという経緯になっております。小嶋市長がコメントを発表しております。指定都市の果たす役割や問題点などへの配慮が全くなされていないというようなコメントがありまして、これらも私は見させていただいたわけであります。地域のことは地域に住む住民が決めるということ。これを地域主権改革ということであるならば、これは歓迎をするわけでありますけれども、しかし、そう手放しで喜べないというようなさまざまな問題点、これは指摘せざるを得ないというふうに私は思っております。

そこで、国の動きと市としての地域主権改革についての受けとめ、この点について質問をいたします。

まず第一に、地域主権改革の流れ及び地域主権改革に伴う諸課題、諸問題、これを市としてどのように受けとめ、認識をしているのか。この点が第1点であります。

次が、国の地域主権改革に対して市からどのような働きかけをこれまでしてきたのか。あるいは、権限移譲と財源問題、ここが焦点になっておりますけれども、この点についてどのような認識を持っておられるのか伺います。

3つ目は、権限移譲に伴う税財源についてどのような認識を持っておられるのか、まずこの点を第1回目の質問といたします。

 

 

◯経営管理局長(深津 薫君) 平和行政と地域主権改革に関する質問についてお答えを申し上げます。

まず、核兵器廃絶に向けた市の取り組みについてでございますけれども、本市では、例年7月から8月に各区役所のロビーにおきまして平和祈念のパネル展示を行っておりますが、昨年度は広島市及び財団法人広島平和文化センターと共催で「ヒロシマin原爆展静岡」を開催いたしました。また、教育委員会では毎年静岡平和資料センターの運営に対し助成を行っており、本年度はこれに加え、戦後65周年記念事業への助成も予定しております。

本市では、今後ともこのように財政的な支援に限らず、平和運動に取り組む市民と連携をとりながら、平和都市宣言で表明した核兵器等の廃絶と世界平和の実現に向けて、教育や福祉、スポーツ、文化、国際交流などさまざまな機会を通じて平和理念を織り込んだ施策を進めていきたいと考えております。

続きまして、地域主権改革に関する3点の御質問でございます。昨今の地域主権改革の流れと諸課題に対する市の認識ということでございます。

さきの通常国会に提出された地域主権関連3法案が継続審議されるなど、地域主権改革を取り巻く不透明な要素もございますが、義務づけ・枠づけの見直しや権限移譲の具体的な法改正事項、ひもつき補助金の一括交付金化など、今後おおむね2から3年を見据えた改革の取り組み方針を取りまとめた地域主権戦略大綱が、今月22日に閣議決定をされました。

大綱では、地域主権改革が目指す国の形につきまして、補完性の原則に基づき基礎自治体を地域における行政の中心的な役割を担うと位置づけた点は評価をしております。しかし、義務づけ・枠づけの見直しや基礎自治体への権限移譲において地方分権改革推進委員会の勧告どおり見直しを実施する項目が一部にとどまっていること、指定都市が果たす役割や現行の指定都市制度の問題点への配慮が全くなされていないこと、また、一括交付金について地方の自由度の拡大といった点で疑問が残る内容であることは残念でございました。

地域主権改革に対する市の働きかけでございます。

本市は、指定都市市長会を通じて地域主権改革の実現に向け、指定都市の意見を直接反映する仕組みの構築として、国と地方の協議の場や行政刷新会議への指定都市の参加、指定都市に対する大幅な権限移譲として基礎自治体への権限移譲、国の出先機関改革の見直し、新たな大都市制度として特別自治市の創設の提案、各政党の政権公約等に対する地域主権改革実現へ向けた取り組みの促進などの意見を国等へ発出してまいりました。

さらに、直近のものとしましては、今月14日には菅新内閣に対し今次の改革で示されたひもつき補助金の一括交付金化について、指定都市市長会として提案を政府・与党に発出したところでございます。

3点目です。権限移譲に伴う税財源に対する認識でございます。

市民に最も身近な基礎自治体である本市が市民と協働し、自己決定、自己責任の原則のもと市民満足度の高いまちづくりを一層進めていくためには、拡充する自治行政権の実効性を支える税財源の措置が重要であり、この措置なくしては未完の分権改革となりかねないと考えております。

地域主権改革を実効性のあるものとし、地方がその役割と責任を果たすため、基礎自治体への権限移譲に当たりましては必要にして十分な税財源が全額措置されることが大前提と考えております。

以上でございます。

〔3番寺尾 昭君登壇〕

 

 

◯3番(寺尾 昭君) 2回目でございます。

ことしは戦後65年ということになるわけであります。日本国憲法のもとで我が国は平和を維持してきたということが言えると思います。戦争は最大の国家的暴力だというふうにも言われます。そこで、子供たちに平和の大切さをしっかり学んでほしいというふうに思います。学校もそのような機会をより多く意識的につくっていってほしいというふうに思うわけであります。

そこで、核兵器廃絶と平和の取り組みについて、小中学校における平和教育について伺っていきます。

まず、小中学校においてどのようにこの学習を進めているのか。また、東京や名古屋、それぞれの都市のところにはさまざまな戦争を体験する施設があるわけであります。修学旅行の際などは、ぜひこういうところにも立ち寄って学習をしてほしいというふうに思うわけですけれども、これらの施設を見学している学校はどの程度あるのかということについてお伺いをいたします。

さて、次は地域主権改革の動きと市の取り組みについてでありますけれども、今御返事がありましたように、ぜひこの地域の主体性というものを発揮して、取り組みを進めていってほしいというふうに思います。ぜひ、市長が先頭に立って今後も意見具申等していただけるようにお願いしたいわけですけれども、そこで質問です。

まず、国直轄事業の負担金の点であります。これは地域主権改革という点ではまさに反している中身であります。この点についてはどんな考えでいるのか、そしてまた、今後どんな働きかけをしていくのかということです。

次が、ひもつき補助金を廃止して一括交付金にするというふうに言っているわけですけれども、もし一括交付金化された場合には、本市にとってどのような影響が出てくるのか。また、国と地方の税源配分を6対4から5対5にするというようなことも言われております。自主財源の拡大について、どのように考えているのか。

次は、保育所の設置基準の見直しなどによって、いわゆる詰め込み保育というようなことが心配される、そういう声も上がっております。いわゆる地方分権一括法にかかわる義務づけ・枠づけの見直しについて、本市についてはどのような影響が想定されるのか。また、これまで国が定めてきた最低基準、いわゆるナショナル・ミニマム、これをどう担保していくのかという点について、市の認識を伺います。

あわせて、時間がなくなりましたので要望を言います。

 

 

◯副議長(栗田裕之君) あと1分です。

 

 

◯3番(寺尾 昭君)(続) 市として反核・平和のとうとさをアピールする事業を積極的にぜひやってほしい。先ほどもちょっとお話がありましたが、ぜひ各団体、平和団体などへの支援を財政的にも進めていってほしい。他市の状況などはさまざまなことをやっているわけでありますけれども、本市においてもぜひ援助、支援、平和資料館だけでなくてそのほかの平和団体、平和運動についてもぜひ進めていってほしいというふうに要望いたします。

また、地域主権改革についても、税財源の問題、義務づけ・枠づけの問題、自主財源確保の問題等々あるわけであります。ぜひこれらについても主体的に進めていってほしい。

以上であります。

 

 

◯教育次長(鈴木教之君) 小中学校における平和学習についての御質問にお答えいたします。

学校では、さまざまな教育の場面において平和についての学習に取り組んでおります。道徳教育では、子供の発達段階に応じ、9年間を通してかけがえのない命を尊重する心を繰り返し指導しております。授業では、教科書や資料を活用したり、お年寄りを招いて戦争中の体験談を聞いたりするなど、戦争の悲惨さや平和のとうとさを学ばせております。

また、広島の平和記念資料館や京都の国際平和ミュージアム、東京の第五福竜丸展示館などを修学旅行で見学し、平和についての学習を深める取り組みを行っている学校もございます。

以上でございます。

 

 

◯財政局長(諸戸修二君) 3点につきまして、順次お答えを申し上げます。

まず、国直轄事業負担金についてでございますが、これのうち、いわゆる維持管理費につきましては、一部の経過措置を除きまして原則本年度より廃止とされたところでございまして、その根拠となる法律も既に成立を見ているところでございます。今後につきましては、先般の地域主権戦略大綱におきまして、平成25年度までの間に直轄事業負担金の問題は国と地方の役割分担のあり方や今後の社会資本整備のあり方など、地域主権の実現に関するさまざまな課題と密接に関連するため、これとの整合性を確保しながら、関連する諸制度の取り扱いを含め検討を行い、現行の直轄負担金制度の廃止と、その後のあり方について検討と。そのため、関係大臣の発意に基づき設置された総務省、財務相、農林水産省、国土交通省の4省の大臣政務官による直轄事業負担金制度等に関するワーキングチームにおいて、必要に応じ地方の意見を聞きながら検討を進めるとされているところでございます。

従来から、私ども主張いたしておりますように、国直轄事業につきましては、地方負担を早期に廃止するべきであり、また、現行の国直轄事業を地方へ移譲するに当たりましては、必要経費を税源移譲で全額財源措置するべきと考えているところでございます。

今後も、引き続き情報収集を行いますとともに、必要に応じ指定都市市長会などを通じて国に対して働きかけてまいりたいと考えております。

続きまして、一括交付金の本市への影響ということでございますが、これも地域主権戦略大綱では、その具体的な総額や配分などにつきまして明らかにされていない状況でございます。基本的な考え方が示されたのみということでございまして、現段階におきましては本市への影響は不明でございます。

これまでも国に対して一定の考えなど提案等してきたところでございますけれども、引き続きこの件につきましても情報収集に努めますとともに、必要に応じて指定都市市長会などを通じて働きかけてまいりたいと考えております。

それから、3点目の自主財源の拡大ということでございますが、地域に必要なサービスを確実に提供できますよう、地方税財源の充実・確保を図ることは大変重要なことと考えております。また、地域主権改革の実現のためには、国と地方の役割分担に見合った国、地方間の税源配分の是正が必要というふうにも考えているところでございます。

この点につきまして、従来から、これも指定都市市長会といたしましても、基幹税からの税源移譲を行って国、地方間の税の配分を当面5対5とするよう主張してきたところでございます。今後も引き続き指定都市市長会の国の施策及び予算に関する提案でございますとか、大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望などを通じまして、税財源の充実・確保について働きかけてまいりたいと考えております。

以上でございます。

 

 

◯経営管理局長(深津 薫君) 義務づけ・枠づけの見直しに関しての市への影響と、それから、最低基準の確保への認識でございます。

地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案は、地方公共団体に対する事務の処理、またはその方法の義務づけ・枠づけを規定している関係法律を改正することなどを理由として、本年3月に閣議決定されたものでございます。

まず、この法案の中で、本市に影響が及ぶ義務づけ等の見直しにつきましては、公営住宅の入居基準、河川・道路の構造令が廃止、あるいは参酌すべき基準として条例に委任されることなどが挙げられます。

義務づけ・枠づけの見直しは、条例の中で市みずからの考えを示すことになることから、市による独自基準を規定できるものにつきましては具体的な基準を検討することとなります。

次に、最低基準の確保につきましては、例えば長妻厚生労働大臣は、本年2月16日に開催されました衆議院本会議で、保育所の最低基準を保育士の配備基準や保育室等の面積基準など、直接保育の質に大きな影響を与える基準に限り従うべき基準として、全国一律の最低基準を維持すると発言しておられます。また指定都市市長会におきましても、ナショナル・ミニマムとして必要な子育て支援のような基本的事項に限った全国統一的な基準等の作成は国の役割としているところでございます。

こうしたことから、市民の生命、地域の安全・安心等に関する最低基準を確保することは国の責務と認識をしております。

以上でございます。